サイカは、オフライン広告領域における調査として「企業の広告宣伝担当者103名に聞いた広告の効果測定方法に関するアンケート調査 2019年版」を実施。結果を発表した。同調査は、2018年4月時点の結果との比較を通じて、直近1年間の変化をレポートしている。
統計モデル・AI・機械学習の活用企業が2倍以上に増加
データ分析を実施している広告宣伝担当者に対し、現在用いている広告効果測定の分析手法を尋ねたところ、最多は「過去の出稿額データを基にする前年度ベースでの判断」、次いで「収集した売上や出稿データの集計」という結果に。統計モデル・AI・機械学習といった高度な分析手法については、「今後用いたい」が「現在用いている」を上回った。
また、昨年の調査結果と比較すると「統計モデル・AI・機械学習」を取り入れている企業は昨年から2倍以上に増加した。
さらに、「今後用いたい」との回答も、2018年の調査より増加していた。
この結果から、「統計モデル・AI・機械学習」を広告効果測定の分析に取り入れる企業は今後も増加すると予想される。
分析における最大の課題は「オフライン・外部データの収集」
広告効果測定のためのデータ分析における課題を尋ねると、「オフライン領域のデータや、外部のデータを収集することが難しい」が最も多かったほか、人手不足やデータの信頼性欠如、分析の知見不足といった回答も挙げられた。
このことから、広告宣伝担当者がより分析に取り組みやすい状況を実現するためには、オフラインデータ・外部データの取得が容易になるソリューションや、分析の工数を削減するソリューションが必要であることが読み取れる。
「外部要因も含めた統合的な分析」を実施している企業の割合は?
また同調査では、広告宣伝担当者がどのような分析を実施しているのかを調べた。2018年の調査結果と比較すると、すべての分析内容で「取り組んでいる」と回答した割合が増えており、特に「外部要因も含めて統合的に分析している」との回答が約10%増加。
一方、データ分析を行っていないと回答した広告宣伝担当者は、2018年の調査から約10%減少した。
なお、「ネット広告・オフライン広告に加えて外部的な影響要因までを含めた統合分析」という選択肢だけが、「今後取り組みたい」が「現在取り組んでいる」を上回る結果だった。
これらの結果から、直近1年間で広告効果測定におけるデータ分析がさらに普及し、かつ分析内容も高度化している傾向がうかがえる。
統合分析を実施すべき理由 最多は「投資対効果の横断的な把握」
ネット広告・オフライン広告・外部的な影響要因など、区分を越えて統合的に分析を実施すべき理由を聞いたところ、以下の結果が明らかになった。
【調査概要】
調査主体:サイカ
調査対象期間:2019年4月
調査方法:Webアンケート調査
調査対象:以下の条件を満たす広告宣伝担当者
・ネット広告、およびオフライン広告の両方を出稿している企業の勤務者
・その企業にて、直近1年以内もしくは現在オフライン広告出稿業務に従事する者
調査人数:103名
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