サイカは、企業の広告宣伝担当者約200人を対象に「動画広告の活用実態アンケート調査」を実施し、結果を発表した。
1年で「動画広告」への投資は増加
まず、過去1年間で広告予算全体の中で動画広告への投資が占める割合がどのように変化したか、また、今後1年間でどのように変化する見込みであるかを調査した。
過去1年間の動画広告への投資状況においては「動画広告には投資していない」と回答した割合は17.3%で、8割以上の方が動画広告を活用していることがわかった。また、そのうち42.1%が「過去1年間で動画広告への投資の割合が増加した」と回答したのに対し、「投資の割合が減少した」との回答は3.3%に留まり、動画広告の普及が進行している状況がうかがえる結果となった。
今後1年間の動画広告への投資見込みにおいても「割合が増加していく見込み」(48.6%)との回答が約半数を占め、市場規模の予測のとおり、今後も企業における動画広告の活用が加速していくことが予想される。
「動画広告」に期待する効果は?
次に動画広告に期待する効果について調査。期待する効果として「ブランド価値向上」(43.3%)「認知向上」(38.5%)と回答した方が合わせて8割を超え、「購買促進」(17.6%)を期待する効果として挙げた方は2割に満たない結果となった。
「動画広告」への投資増加にともない、投資が減少する広告は?
動画広告への投資を増やすことにともなって投資を減らす広告について調査した結果、「インターネット広告」(75.2%)が一番多い結果となった。これは、他の広告出稿をやめて動画広告を出稿するよりは、たとえば通常のバナー広告を動画のインバナー広告に変えるなど、媒体は変えずにテキスト・静止画像の広告から動画の広告にシフトする形式で動画広告を取り入れている企業が多いのではと推察される。
【調査概要】
調査対象期間:2019年5月
調査方法:Webアンケート調査
調査対象:以下の条件を満たす214人の広告宣伝担当者
・インターネット広告を出稿している企業の勤務者
(インターネット広告のみを出稿している企業に限定せず、並行してオフライン広告を出稿している企業も含む)
・その企業にて、広告出稿業務、並びに出稿した広告の効果測定業務に現在従事している者
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