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「北欧、暮らしの道具店」がタイアップドラマに懸ける想い クラシコム青木氏×ライオン内田氏が反響を語る

『青葉家のテーブル』にスポンサードしたライオンの狙いは?

MZ:内田さんもファンのお一人だったんですね。クラシコムさんから『青葉家のテーブル』のスポンサードを提案されたときはどのような印象を持たれましたか?

内田:声をかけていただいた当初は、SNS上でのファンの熱量を感じ取っていたのもあり「スポンサードするのは、作品への冒涜になるのではないか」と思ってとても怖かったですね。たとえばプレイスメントをして商品色を打ち出すと鬱陶しいと言われるのではないか、とか。

 でも、打ち合わせでどのようなスポンサードになるのか具体的なイメージを聞かせていただいて、心境が一気に変わりました。シーズン1の最終話を見た人がなんだか寂しく思っているところに、企業がスポンサードした「おまけ」のような動画が現れて、嬉しくなる。そんな風に『青葉家のテーブル』ファンのことを一番に考えたコンテンツを一緒に作れれば、絶対に良い作品に仕上がると確信できましたね

青木:僕たちは、広告も商品も「お客様に届ける」という点では同じだと捉えていて、受け取っていただいた方から「ありがとう」と言ってもらえるようなものを届けたいんです。それは、お客様でも広告主でも同じことで、ライオンさんからスポンサード費用をいただきながら、ライオンさんからも視聴者からも「ありがとう」と言ってもらえるにはどうすればいいのかを考えました

 結果、「ライオンさんがタイアップしてくれたおかげでアナザーストーリーが作れた」という座組がベストだなと。実際、僕たちの予算だけでは4話までが精一杯でしたので、ライオンさんにタイアップいただいたおかげで、次の回が見たいという飢餓感を持った視聴者の方にプレゼントするような形でアナザーストーリーを届けることができました。

世界観を重視しつつ、商品の魅力を伝える

MZ:出稿するにあたり、どのような課題の解決を見込んでいたのでしょうか。

内田:ソフランには「キャップ一杯の愛情消臭」という、柔軟剤を使う人の気持ちに寄り添ったブランドストーリーがあるのですが、伝える場がほとんどありませんでした。テレビCMは尺が短いので、機能説明を優先しなければいけませんし、ブランドストーリーを丁寧に伝えられる場をずっと探していたんです。『青葉家のテーブル』はまさに最適な場だと思いました。

MZ:製作時、特に意識したポイントはどこでしょうか?

青木:ファンが喜ぶコンテンツに仕上げるのは大前提としつつ、やはりタイアップ企画なので、商品の特性や機能をしっかり伝えられる設計にしました。雰囲気で伝えるやり方もあるとは思いますが、僕らは商品とストーリーを結びつけたかった。そこは遠慮したくないんです。

 なぜなら、自分たちが良いと思ったものをまっすぐ伝えるのは尊いことだと思っているから。自分たちにとって価値あるものを魅力的に説明することは、読者にとっても良いことだと信じているんです。逆に、商品をアピールすることを遠慮されるクライアントさんも多いので、そこは僕らが意識して、遠慮し過ぎでもやりすぎでもない、読者にとって心地よいラインを目指すようにしています。

MZ:内田さんは、製作にどれほど関わったのでしょうか?

内田:私自身ファンだったこともあり、ファンが喜ぶであろうコンテンツを突き詰めて考えて、自分たちで字コンテまで作って提案しました(笑)。

青木:そうなんですよ。本来は、役割が逆だったかもしれないですね。内田さんのほうが、お客様に「ありがとう」と言ってもらえるにはどうすればいいかを考えてくれていて、僕らは逆に「もう少し商品を紹介しましょう」と提案していました(笑)。

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500を超えるコメント、そこから見えてきたファンの気持ち

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この記事の著者

水落 絵理香(ミズオチ エリカ)

フリーライター。CMSの新規営業、マーケティング系メディアのライター・編集を経て独立。関心領域はWebマーケティング、サイバーセキュリティ、AI・VR・ARなどの最新テクノロジー。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

福島 芽生(編集部)(フクシマ メイ)

MarkeZine副編集長。1993年生まれ、島根県出身。早稲田大学文学部を卒業後、書籍編集を経て翔泳社・MarkeZine編集部へ。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2019/06/10 09:00 https://markezine.jp/article/detail/31160

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