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第106号(2024年10月号)
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スポーツ×デジタルマーケティングの現在位置を探る

来場者数が平均1,500人増加!モンテディオ山形が取り組む、マス×デジタルの集客術

 プラスクラスの平地氏とともに、スポーツ業界のマーケティングの現状と課題、今後について探る本連載。今回はJリーグチームのモンテディオ山形が行ったテレビCMとデジタル広告を活用した集客術について、同クラブの代表である相田健太郎氏に話を聞きました。

テレビCM×デジタル広告で幅広い層にアプローチ

MarkeZine編集部(以下、MZ):プラスクラスの平地さんとスポーツマーケティングの今を探る本連載(前回記事はこちら)。今回はJリーグチームのモンテディオ山形が取り組んだ、テレビCMとデジタル広告による集客について、平地さんとモンテディオ山形の代表取締役社長である相田健太郎さんにお話をうかがいます。

 今回なぜテレビCMとデジタル広告を組み合わせた施策を行ったのでしょうか。

株式会社モンテディオ山形 代表取締役社長 相田 健太郎氏

 水戸ホーリーホックから楽天イーグルス、ヴィッセル神戸での経験を経て現在はモンテディオ山形の代表取締役社長を務める。クラブの経営面はもちろん、選手強化の部分まで統括している。

相田:地方の特徴だと思うんですが、首都圏に比べるとテレビの影響力が強く、かつテレビCMの出稿単価も安いんです。そのため、テレビでの露出というのはPR・広告含めて地方の企業にとっては非常に重要な接点だと思っています。

 一方で、若年層にアプローチしていく上ではデジタル上のコミュニケーションも欠かせません。我々としては幅広い層の方に来場いただきたいということもあり、テレビCMとデジタル広告を同時に出稿して、効果を最大化できないかと考え、今回の施策に至りました。

MZ:これまでもテレビCM自体は定期的に出稿していたんですか。

相田:これまでも出稿はしていましたが、基本的には開幕戦やゴールデンウィークの試合付近と限定したものになっていました。今回の施策では、より長期間の出稿をすることで大きな効果を出そうと考えました。

知ってはいる人をどう動かすか

MZ:これまで限定的だったところを、より頻繁に出稿して効果を上げようと思ったんですね。ちなみに、デジタル広告の施策はいつ頃から始められたのでしょうか。

相田:プラスクラスさんと取り組みを始めたのが本格的な活用のきっかけで、これまではYahoo! JAPAN ブランドパネルにエリア限定で数回出稿した程度でした。

MZ:では平地さんから、デジタル広告でどのようなことを行っていたのかをお話しいただけますか。

株式会社プラスクラス 代表取締役 平地 大樹氏

 Webコンサルティング会社プラスクラス代表。プロバスケ選手引退後、人材業界を経験し、Web業界へ。営業活動一切ナシのWebコンサル事業をプラスクラスとして収益化し、現在はプラスクラス・スポーツ・インキュベーション代表として、スポーツ界にWeb/ITを取り入れることを推進している。

平地:基本的には毎節ランディングページを制作して、そこに対してリスティング広告やディスプレイ広告などをエリアに絞って配信していました。

 モンテディオ山形の場合、県民の方からの認知度が非常に高いので、テレビCMとデジタル広告で広くリーチすることで得られる効果は大きいと思っています。

相田:これまでモンテディオ山形は、県民の皆様から非常に高い認知度を誇っていたものの、集客を目的としたマーケティング施策が積極的に展開できていませんでした。「名前は知っているけど、いつ試合があるかわからない」といった層にテレビCMやデジタル広告でリーチすることで、来場想起させれるのでは、と考えていました。

平地:関東だと様々なアミューズメントパークやエンターテインメントに関するテレビCMなども流れていますが、地方局の場合はそういった競合も少なくなるので、テレビCMでのオファーが響きやすいのだと思います。

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この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2019/11/26 09:00 https://markezine.jp/article/detail/32352

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