10:15~の基調講演では「広告プラットフォームとしてオーバーチュアのこれから」と題し、オーバチュア株式会社 取締役社長兼CEOのジェームス・キム氏が登壇した。
米国、そして日本でのインターネット広告費の伸びは周知の事実であるが、その広告費の伸びを牽引しているのが「Serch=検索」であると強調した。また、ブログ、SNSといったいわゆるCGM(Consumer Generated Media)メディアの急速な伸びにより消費者がよりインターネットを活用する機会が増えるとし、今後も「Serch=検索」は広告主と消費者をつなぐ重要な役割を担うであろうと語った。
次に今後のオーバーチュアのロードマップとして
・より強固なパートナーネットワークの構築
・モバイル向け広告配信の強化(スポンサードサーチ(R)モバイル)
・新プラットフォームへの移行
という3点を挙げた。
中でも注目なのが、モバイルの検索市場についてだが2006年10月に米Yahoo!で携帯電話向け検索連動型広告の提供を開始以来、日本でもYahoo!Japan、Ask.JP、R25式モバイルといった各メディアと提携を結び、売上も順調に推移している様子。
また、米国では既に移行がはじまっている新プラットフォームだが、管理画面の使いやすさや広告審査の期間といった、従来の改善点に加え、地域属性による広告配信対象の絞込み等も可能になると語った。
11:45~からは特別講演として、MarkeZine、『テレビCM崩壊』でもお馴染みの織田浩一氏が壇上にあがり「マーケティングは対話となった」と題しセッションを行った。
まず、従来の画一的なマスマーケティング的な広告手法は、消費者を取り巻くメディア環境の激変によって、大きく変わりつつあるとし、「新しい世代は『画一化』から逃れたいと思っている」と語った。また、ブログ、SNSなどの伸びによって、消費者は簡単に情報を発信することができる、つまり「受け手」ではなく「メディア」になりつつあるとし、従来の一方通行的なコミュニケーションを改善する必要があるという。
広告が企業からの一方的なコミュニケーションに終わらない方法としては、インターネットの「技術」を使ったマーケティングや、クチコミを意識した仕掛けを作ることが重要だとし、クチコミマーケティングの例として、Youtubeでも話題となったMentosの事例などを紹介した。
YouTube:Extreme Diet Coke and Mentos Experiment
参考URL:泡も噂も止まらない! 米国で大流行、メントス・ビデオ
今後、企業はネット上でのマーケティングをますます無視できなくなり「マーケティングはまさに対話となり、一方通行的なコミュニケーションできない企業は危うくなるだろう」と締めくくった。