MarkeZine Day Premium Webinar「自社のブランド資産を積み上げるコンテンツマーケティング実践」の【理論編】と【実践編】のレポートも、あわせてご一読ください!
三井住友カード株式会社
マーケティング統括部 部長代理
福田保範(ふくだ・やすのり)氏
Repro株式会社
マーケティング事業部 リードジェネレーションチーム マネージャー
實川節朗(じつかわ・もとほ)氏
コンテンツマーケティングの成果を出すには時間がかかりますが、クライアント企業には早く結果を出してほしいと言われます。どうすればうまく伝えれるのでしょうか?
今回のウェビナーでも紹介しましたが、ドメインの評価がそれなりに高い三井住友カードでも結果が出るまでに8ヵ月かかったという事例を紹介していただければ(笑)。コンテンツマーケティングで即効性を求める認識を正さないといけません。
半年で成果が出れば相当早いほうです。半年~1年以上は必ず時間がかかります、と口を酸っぱくして言いましょう。逆に、そこをきちんと握れないのであれば、その案件はやるべきではないと思います。
コンテンツマーケティングに取り組む際に、経営層と初めに握っておいたほうがいいことはありますか?
まずはSEOの重要性を説かないといけません。お伝えした通りコンテンツマーケティングは獲得向けのコンテンツSEOから実施すべきです。SEOはユーザーが検索したときに求める情報に到達しやすくする技術であり、逆にSEOができていないとUXを阻害していることを認識する必要があります。SEOが理解されれば、コンテンツSEOの重要性も自然と理解されて、この後のプロセスが推進しやすくなります。
目的が何なのかをしっかり握りましょう。SEOの中でも、ビッグワードを取ってブランド認知につなげるのか、ロングテールを取ってCVにつなげるのかで全然やり方が異なります。あとから「ビッグワード全然取れてないじゃん」とか言われると辛くなります。
競合のオウンドメディアがすでに数多く存在する中で、どうすれば自社の独自の価値を築けるのでしょうか?
あくまで徹底的に「ユーザーのため」という視点を持つことです。Googleのアルゴリズムの攻略も流入を確保するうえで大事ですが、結局読むのはユーザーです。自社としてユーザーに伝えたい情報があるのであれば、それをしっかり伝えるだけで十分オウンドメディアを運営する価値はあります。逆に、むやみに作ればいいわけではなく、「勝ち筋があるか」「費用対効果は見込めるか」はしっかりと見極めましょう。両方なければ実施する意味はないです。
自社の中にあるアセットを一度は見直してみることをおすすめします。研究スタッフや営業が素敵なノウハウを持っているかもしれません。一方で、その分野でまだ語られていないような価値のある情報を出すのに大変なコストがかかり、リターンに見合わないのであれば飛び込むのは危険だと思います。「コンテンツマーケティングを因数分解する」で述べた、「情報の希少性」を意識すると良いと思います。