フェーズの引き上げも重要 経営陣からの「マーケはどうなの?」に的確に答える
リード獲得は非常に重要な施策だが、マーケティングのすべてではない。マーケティング部門が会社に期待されているのは、リードの獲得だけではなく、購買プロセス全体の管理だ。つまり、リードの獲得とフェーズの引き上げをセットで実施して、購買プロセス全体を大きくしていく必要がある。
その際、認知から商談までの各フェーズにそれぞれ何人、何社の企業がいて、商談はどのくらい生まれているのか、その増減の推移をきちんと把握することが大切だ。これができていないと、経営陣や事業部長からの「マーケティング全体の状況はどうなの?」という問いに窮することになる。
これがつかめていると、「新規獲得はできているが引き上げが弱い」「ここの獲得が増えているから、より最適化をして引き上げを実行しよう」「引き上げはきちんとできている、問題は獲得だ」など、取るべきアクション見えてくる。ピラミッドの分布と推移を追いながら、見える化することが次の一歩につながる。
状況が見える化されていると、「マーケティング全体の状況は?」と聞かれた時に、「興味関心層の獲得は順調です。ただ、関心層から比較検討への引き上げが課題なので、やはり動画コンテンツが必要だと考えています。ですので、予算が要ります」などと報告できる。
「ぜひ経営陣のみなさまとマーケティングの状況を確認し合い、場合によっては予算がこのくらい必要ですなどと説得して、いろいろな施策を実行してほしいです」(村尾氏)
ウェブサイトは会社全体のもの。だからMAツールが必要になる
もちろん、ウェブサイトはリード獲得だけのためにあるわけではない。採用においても重要な意味があり、上場していればIRにも必要だ。広報の役割もある。社内の関係者がそれぞれ最善の活用を目指し、さまざまな調整をすることでウェブサイトは作られている。
よって、紹介された施策をしたくても「製品ページなら使えるけど、リード獲得のためにTOPページを頻繁に更新するのは難しい」などの事情もあるだろう。そんな時、シャノンのMAツールのパーソナライズ機能が活躍する。
いつ・誰に・どんなコンテンツを表示するかを設定し、Googleタグマネージャーなどでウェブサイトにタグを入れる。すると、ウェブサイトにポップアップや埋め込みコンテンツが表示されるようになる。
このように、シャノンを使うとウェブサイトで多様な試みを手軽にできるようになる。リード獲得済みでウェビナーに参加してくれたAさんがウェブサイトに来たら、ウェビナー参加特典をつけて資料請求に誘導したり、イベントでリードを獲得したBさんにはウェビナーと資料請求のどちらに興味を示すかABテストをしてみたり。製品ページを閲覧しただけでまだリードを獲得できていないCさんにはホワイトペーパーを勧めてみたり、といった具合だ。
誰がどれくらいクリックしたかも確認できるため、クリエイティブを変えてみよう、訴求メッセージを変えてみようなどの検討もできる。
「リードは獲得しっぱなしではいけません。獲得した人たちの購買フェーズを引き上げる施策もあわせて実施してください。そして、購買プロセスの全体管理をマーケティング部門が牽引していってほしいですね」と言い、村尾氏はセッションを結んだ。