91.7%の完全視聴率を誇る動画広告
――現在動画広告に関しても出稿する広告主が増えていると聞いています。音声コンテンツを聴いているユーザーに対し、どのような形で動画広告を配信しているのでしょうか。
Spotifyでは、アプリへの関与をリアルタイムで把握することが可能なので、ユーザーがアプリ画面を見ていることが確認された時にのみ、動画やディスプレイ広告を配信しています。また、再生ボタンを押すタイミング、プレイリストの切り替え時、楽曲間のブレイクに配信するため、ユーザー体験も損なわない形になっています。
そのため、ビューアビリティと完全視聴率が高く、MOATの調査では、業界のベンチマークが77%のところ、91.7%の完全視聴率という結果が出ています。
――90%を超える完全視聴率は非常に高いですね。なぜそこまで高い完全視聴率になるのでしょうか。
ユーザーがSpotifyの画面を見ているタイミングを判別していることと、能動的にサービスに関わっている状態であることが、非常に高いビューアビリティと完全視聴率につながっていると考えています。
他広告のクリエイティブも流用可能
――動画広告のフォーマットはどのような形になっているのでしょうか。
基本的には16:9のアスペクト比(一部縦型動画も対応)で最大30秒の動画素材であれば、対応できます。また、動画広告内にCTAボタンを設置することができるため、任意のキャンペーンサイトやアプリストアに遷移させることも可能です。
音声広告の場合はSpotify用にクリエイティブを制作するケースが多いのですが、動画広告であれば他のプラットフォームで出稿しているものを活用していただくことも可能です。ですので、音声広告のハードルが高い場合には、すでにある素材を活用して動画広告からSpotify広告を始めていただくのがおすすめです。
――配信方法に関してはいかがでしょうか。
配信に関しては、純広告と運用型(プログラマティック)広告での配信が可能です。純広告であれば、Spotifyの持つターゲティング機能をフル活用することができますが、運用型(プログラマティック)広告の場合は、各PMPやDSPの条件に依存し、Spotify側で設定可能なターゲティングに制限があります。しかし、多くのプラットフォームで年齢・性別、プレイリスト、ジャンルでのターゲティングが行えます。