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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

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クラシルのデータから見えた、コロナ禍で変わる食に対するインサイト

コロナ禍で人気になった食材とは?

――コロナ禍で人気のあった食材・調味料などはありますか。

 「簡単」の軸では、切る作業や火通りの見極めなどの料理テクニックを必要としない「ひき肉」や「サバ缶」など、料理エントリー層の方も扱いやすい食材への引きが顕著でした。特に、2021年1月以降の「肉類」別の伸び率では「ひき肉」は2020年比1.7倍増と非常に伸びていましたね。

 また調味料では「焼肉のタレ」「白だし」「ドレッシング」「ポン酢」などが人気となりました。背景として、そもそもの内食需要の拡大や料理頻度が増加したことによる家庭内消費の促進、また、従来の使用方法を超えたアレンジレシピでの活用など、「エントリー層の獲得」と「熟練者のマンネリ回避」が挙げられます。

食がエンターテインメントの1つになっている

――これらの変化が起きたのは、どういったインサイトの変化があったからだと思いますか。

 料理エントリー層の増加やおうち時間の充実によって、料理自体の捉え方が大きく変わってきたと考えています。これまでは、衣食住の1つとして生活の基本である認識だったのが、「土日の楽しみにしたい」「食卓にエッセンスを加えたい」「SNSに自分の作った料理を投稿してコミュニケーションをとりたい」など、幅広いインサイトが芽生えたのがこの1年だったと思います。

 お腹を満たすだけではない、エンターテインメント的な要素を料理に対して求めるようになったのが、大きな変化だと感じています。

――何かそのインサイトの変化を表すような事例があれば教えてください。

 昨年度、「クラシル」で最も閲覧されたレシピは「韓国風ヤンニョムチキン」でした。昨今の韓国ドラマ人気に加え、海外旅行に行くことができない現状より、おうちで海外のレシピや外食レシピを再現する方が増えたと考えております。

 「韓国」の検索はコロナ前と比べて4倍まで伸びていましたし、韓国だけではなくタイ料理の「カオマンガイ」や、台湾料理の「魯肉飯」なども伸びています。

 また、ホットプレートを使った「ペッパー風味ライス」「ビビンバ」「チーズタッカルビ」などのレシピは平日と比べ、土日に2倍ほど検索が伸びており、家族で作る工程から楽しんでいることが窺えます。外出ができない分、みなさん試行錯誤されていますね。

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食需要の変化にマーケターはどう対応する?

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この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2021/07/02 09:00 https://markezine.jp/article/detail/36499

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