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マーケティング用語再定義

ムーブメント化している今、改めて考える。パーパス・ブランディングとは何なのか?

 この1~2年で「パーパス」という言葉を頻繁に見聞きするようになりました。企業の存在意義であるパーパスを起点にビジネスを推進していく――と言うと聞こえはいいものの、いざ取り組もうとすると、とても奥深いのがパーパスブランディングです。一種のムーブメントが起きているような状況になっている今、改めてその概念をしっかり押さえておきましょう。

改めて、パーパス・ブランディングとは?

MarkeZine編集部(以下、MZ):この記事では、約10年前にパーパス・ブランディングを日本でいち早く取り入れ、強く美しいブランドを作るためのコンサルティングを手掛けているエスエムオー株式会社の代表取締役 齊藤三希子さんにパーパス・ブランディングについて、ゼロから教えていただきます。まずは、「パーパス」「パーパス・ブランディング」とは何なのか、概念から教えて下さい。

エスエムオー株式会社 代表取締役社長 齋藤三希子氏
エスエムオー株式会社 代表取締役 齊藤三希子氏

齊藤:パーパスは、「その企業や組織、ブランドが“なぜ存在するか”」という問いに対する答えです。日本語で表す時は、「存在理由」「存在意義」といった言葉がよく使われます。

 ビジョンやミッション、バリューなど企業理念を表す言葉は色々あります。これらとパーパスとの違いですが、ビジョンやミッションが未来の姿やこれからやるべきことに焦点を当てている一方、パーパスは“今”にフォーカスしているという特徴があります。パーパスは、「なぜやるのか?」という問いに対する答えであり、これを突き詰めると、「今この瞬間において何をするのか」という1つの答えに行き着くはずです。とてもシンプルかつパワフルなワードになるので、不確実で先の見通しを立てるのが困難な今の時代にとてもマッチしているのだと思います。

 そして、パーパス・ブランディングとは、パーパスを起点にあらゆる経営判断・行動をしていくことです。ブランディングというと、デザインやコミュニケーションのほうに目が行きがちですが、一連の経営活動においてパーパスを起点に置き、その企業らしさや価値を引き出す経営活動を行っていきます。

パーパスのバズワード化、その背景にある理由

MZ:この数年でパーパスという言葉が一気に広がり、今マーケティング業界では一種のムーブメントのようになっている印象があります。この状況を齊藤さんはどのようにご覧になっていますか?

齊藤:基本的にはとても嬉しいです。10年前は、セミナーを開催しても1人しかお客様がいない……なんてこともありましたからね。ですが、この1~2年で一気に浸透し、パーパスがバズワードのようになってしまっているために、「他社がやっているから、うちもやろう」と取り組み始めるケースも少なくないと感じています。また、「パーパス」というもの自体が、少し違う捉え方をされているシーンを見かけることもあります。そこで、パーパス・ブランディングのスタンダードになるような書籍が1冊あるといいのではと思い、先日出版させていただいたのが『パーパス・ブランディング 「何をやるか?」ではなく「なぜやるか?」から考える(宣伝会議)』です。

『パーパス・ブランディング 「何をやるか?」ではなく、「なぜやるか?」から考える』(宣伝会議)
『パーパス・ブランディング 「何をやるか?」ではなく、「なぜやるか?」から考える』(宣伝会議)

MZ:なぜここまでパーパス・ブランディングに注目が集まるようになったのでしょうか?

齊藤:やはり、不確実な時代であるという点が大きいと思います。テクノロジーの進化が著しく、去年のこと、なんなら1ヵ月前のことが気づいたらもう古くなっている、というような世の中です。昨年からは突然コロナ禍に陥るなど、本当に何が起こるかわからないですよね。そのような中で、企業やブランドにとっては中長期の計画を立てづらい状況が続いています。先の未来を描くことができないので、自分たちの中にある原点を拠り所として、経営判断・行動をしていくパーパス・ブランディングが重宝されているのではないかと考えています。

 また、近年、経済最優先の時代の終焉が近づいていると言われています。ずいぶん前は、環境問題などへの取り組みは、経営活動の余ったお金で行うケースが多かったと思いますが、今は“社会のため”“世の中のため“という存在意義も企業に求められています。事業活動においては売り上げももちろん重要ですが、それだけでなく社会貢献の側面が必要になってきたという時代の変化も影響していると思います。

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

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MarkeZine(マーケジン)
2021/09/10 08:30 https://markezine.jp/article/detail/37077

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