ステップ3:個別施策の改善
マーケティング全体の戦略立案だけでは、なかなかフェーズの引き上げ率の改善はできない。そのために、ウェビナーやメールマガジンといった個別の施策を行うことも必要になる。
この時、施策ごとの「集客・接客・送客」を見える化していくのがポイントだ。たとえば関心層のフェーズ引き上げのためにウェビナーを開催した場合、広告や検索、メールマガジンといった流入チャネルごとにどのくらい集客できたか、接客の良し悪しはアンケートで満足度を測り、製品デモなど次のフェーズへの引き上げを目指す施策によってどれだけ送客できたかという3つの要素に分けて結果を見ていく。
「ウェビナーを開催した際に集客もできて接客の満足度も高いのに、なぜかなかなか次のフェーズへと送客できないという場合には、たとえばウェビナーの画面に表示するCTAボタンをもっとクリックしたくなるようなコピーやデザインに見直すといった改善策が考えられます。参加者には接客の満足度は高かったものの集客自体はあまりできなかったということであれば、ウェビナーのタイトルを変えたり広告などで獲得チャネルを広げたりということが考えられます。このように、集客・接客・送客という3つの視点で施策の成果を判断し、改善していきます」(村尾氏)
シャノンを利用する企業は高額単価の商材を扱っているところが多いため、社内で比較・検討や決裁に時間を要する場合もある。そのため、送客の成果をある程度長い期間を見て判断することも大事になってくる。そうしないと、個別施策の実際の効果を正しく評価できなくなってしまう。
「シャノンのMAではABテストも行えますが、データの読み取り方にも注意が必要です。たとえば、メールマガジンでどちらのタイトルのクリック率が高くなるかABテストをした際に、どちらも同じくらいのクリック率であればまったく同じ成果なのかというと、そうとは限りません。クリック率が同じでもBのタイトルのほうがAのタイトルよりフェーズ引き上げ率が良い場合、Aはすでに引き上がっている人の興味を強くひきつけ、Bはこれまであまり興味を持っていなかった人の興味を強くひきつけたものと考えることができます。そうした効果まで把握できると、より狙った効果に合わせて個別の施策を改善していきやすくなるでしょう」(村尾氏)
「また、Facebook広告から集客したとしたら、どのクリエイティブから一番多く集客できたのかも見ていくことが大事です。シャノンのMAでは、そうした集客元情報とリードを紐づけて管理することもできます。担当者も自身の手がける個別施策がマーケティング全体にどう影響をしているのかが把握でき、目の前の施策の何を改善するべきか、どうすれば改善できそうかが考えられるようになるでしょう」(村尾氏)
シャンのMAで購買フェーズの見える化を実現
ここまで解説した3つのステップにおける購買フェーズの見える化は、すべてシャノンのMAを活用することで行える。購買フェーズの全体管理に必要となる情報を一元管理でき、シナリオ機能によって顧客の行動履歴に基づき購買フェーズを推移させ、ゴール機能でKPIの管理ができる。
「3つのステップで購買フェーズを見える化する体制を作ることで、冒頭でお話した経営陣、マーケティング部門のリーダー、担当者それぞれの方々が抱えている悩みを解決することができます。ぜひMAを活用して、そのための体制作りを構築し、マーケティングを加速させていってください」(村尾氏)