状態チェック:自社のコーポレートサイトのレベルは?
以下は、サイトコアが独自に構築したデジタル成熟度の診断モデルだ。縦軸が戦略的価値、横軸が成熟度を表しており、成熟度が高まるほど戦略的な価値が上がることを示している。
【レベル1】確立:企業活動、製品、サービスの情報を配信することのみに注力しており、訪問者をセグメントできておらず、一対多のコミュニケーションをしている。会社概要をコーポレートサイトにアップしただけの状態。
【レベル2】連動:ビジネスの目標に沿ったデジタル目標を策定・測定できている状態。
【レベル3】最適化:顧客体験が戦略の柱として認識されており、顧客データと体験データに基づいた最適化がなされた状態。
【レベル4】育成:MAやML(機械学習)を使って、よりパーソナライズされたコミュニケーションを実現した状態。
「多くのコーポレートサイトが『確立』の段階でとどまっています。意外かもしれませんが、サービスサイトにMAを導入して最適化をはかっている企業でも、コーポレートサイトはまったく手つかずの状態であるケースが非常に多いのです」(青木氏)
最も高度なレベル5の「個客化」は、関連したすべてのシステムがシームレスに連携し、閲覧者に個別の体験を自動で提供できている状態である。ここに行き着くまでには、単にコーポレートサイトを構築・運営するだけでなく、組織全体で顧客志向、顧客基点に基づいて活動することが求められるという。
1つのプロダクトで叶う、サイト内の顧客体験のパーソナライズ化
では、デジタル成熟度のフレームワークに基づいて、サイトコアではどのようにWeb戦略のサポートをしているのだろうか。ここで紹介されたのが、コンテンツの制作管理から各種チャネルへの配信、eコマースまでをエンドツーエンドで支援するDXP(デジタルエクスペリエンスプラットフォーム)だ。
DXPは、Webサイトの構築、サイト上に掲載する画像や動画などのデジタルコンテンツの管理、メール配信を中心としたマーケティング、さらにはeコマースの機能を1つのプラットフォームに搭載。サイト上の顧客体験のパーソナライズ化がこの1つのプロダクトで実現する。
「DXPを活用して個別の体験を提供することで、企業やブランドに対するエンゲージメントを高めることができる点が最大の特徴です。ユーザーをいくつかのセグメントに分け、セグメントごとに個別のコンテンツを表示し、ユニークな体験を提供することができるのです」(青木氏)