前回のおさらい&今回のテーマ
“Cookieレス祭りに惑わされない”と銘打って、事業者都合ではない、客観的な知識の提供を目指す本連載も今回で3回目となりました。おかげさまで多くの皆さんに読んでいただいているようで、とても嬉しく思います。連載後半では、コンテクスチュアル広告の成功例・失敗例なども交えつつ、さらに実践的な情報をお伝えしていきますので、引き続きお付き合いいただけますと幸いです。
さて、今回はコンテクスチュアル広告の評価や運用についての視点を整理し、皆さんが実際に導入を考える際に気を付けるべきチェックポイントを解説したいと思います。前回は、コンテクスチュアル広告にも複数の選択肢があることに加え、ユーザーにとって良好な広告体験をつくることの必要性、追跡型の代替手段として見ることの危険性についてお話ししましたが、これらをもう少し具体的に掘り下げて見ていきましょう。
従来のデジタル広告とは、効果検証のポイントが異なる
まず前提として、広告を含むマーケティング活動は企業にとって大きな投資になりますので、使った費用が納得できる効果に結びついているかを検証することは当然ながら必要です。Cookieレス時代であってもこの点は変わらず、広告効果の検証を正しく行うことは極めて重要なことです。
コンテクスチュアル広告については、この効果検証面が確立されておらず、今後の課題であると前回お伝えしましたが、評価のポイントとなる軸や評価方法は明確に存在します。ここで重要なのは、オーディエンスデータや行動履歴を使ったターゲティングにおいて従来そこまで意識されてこなかった部分を、コンテクスチュアル広告では大きく重視する必要があるということです。
前回お伝えしたように、コンテクスチュアル広告は従来のcookieターゲティングの代替ではなく、“広告が最適な環境で配信されることで、広告を見たユーザーに良好な印象を持ってもらう”という、これまで意識されづらかった効果に強みを持つ手法ですので、この点をしっかりと評価することがポイントとなります。
次のページで、特に注視すべきだと私が考えるポイントを3つご紹介します。