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いまデジタルマーケターに必要な「正しい知識」と「客観的かつ冷静な視点」

“クッキー代替”の考え方を終え、積極的な効果検証へ。客観的かつ冷静に正しい情報を見極めよ

 コンテンツの文脈に沿った広告配信を行う「コンテクスチュアル広告」のソリューションを提供する、米国カリフォルニア発のAI企業GumGum(ガムガム)。同社の日本代表を務めている若栗直和氏による連載が始まります。20年以上にわたり広告・マーケティングの領域で活動し、現在は次世代の広告の開発・普及に取り組んでいる同氏が、Cookieレス時代にマーケターが身につけておくべき知識や視点、考え方を解説します。

「Cookieレス祭り」に惑わされないために

 インターネットの世界における個人プライバシー問題は、今や新聞の一面などでも取り上げられる社会的テーマです。世界中にユーザーを持つAppleやGoogleのサービスが、個人情報の収集やサードパーティーCookieの廃止など、ユーザーのプライバシーを優先したアップデートを次々と打ち出しているのは、みなさんもよくご存じの通りです。

 これを受けて、広告・マーケティング業界では今、“Cookieレス祭り”ともいえる一大ムーブメントが起きています。広告メディアやデータマーケティング、コンサルティングなどを手掛ける様々な企業が“Cookieレス時代の新手法”と称して盛んに情報発信を行っている状況です。これらの情報は、一見すべて有益なアドバイスに見えるかもしれませんが、その主張や結論に目を向けると、各社サービスの宣伝・セールス活動としての性質が強いものが多いことは否めません。

 GumGumは、AI機械学習を使ったコンテクスチュアル広告の開発・研究を12年以上続けており、まさにCookieレスの「ど真ん中」に位置する企業です。ですがこの連載では、コンテクスチュアル広告事業者として“祭り”の気勢を高めるはずである自身の立場をいったん忘れ、こうした情報を鵜呑みにすることのリスクや本当に着目するべきポイントを明らかにし、客観的かつ公平に情報解釈を行うための視点をみなさんに提供することを目指していきます。

どれか1択が正解ではない

 Cookieレス時代の新手法として、頻繁に話題に出るのが「ゼロパーティーデータ」「ファーストパーティーデータ」「プライバシーサンドボックス」「共通IDソリューション」「コンテクスチュアルターゲティング」などです。耳にした、または実際に検討・活用されたものもあると思います。

ゼロパーティーデータ:ユーザーが意欲的・自発的に企業と共有するデータ。ユーザーがすでに納得した形でのデータ活用が可能。

ファーストパーティーデータ:企業の自社顧客やユーザーに関するデータ。企業が自ら収集・保有するデータであるため、自社でコントロールする形でのデータ活用が可能。

プライバシーサンドボックス:Googleが推進する、ユーザーのプライバシーを優先しながら最適な広告を届けるアプローチ。同じような興味や関心を持つユーザーをまとめて「コホート(群)」を形成する「FLoC」で知られる。

共通IDソリューション:匿名性を担保した形でインターネット上のユーザーをID識別する手法。サードパーティーCookie以降も、サイトやデバイスをまたいだトラッキングが可能。

コンテクスチュアルターゲティング:ユーザーデータに依存せず、ユーザーが接触しているコンテンツをターゲティングする手法。リアルタイムでユーザーの関心を捉える点が強み。

 これらの手法は同じ土俵で語られることが少ないため誤解を招きがちですが、いずれも「OR」ではなく「AND」の関係にあります。つまり、どれか1つが正解なのではなく、すべてに可能性があり、かつ複数を組み合わせて活用できる可能性があるということです。

 そして忘れてはいけないのは、視点やアプローチはまったく異なるものの、これらすべてがそれぞれのやり方でユーザープライバシーを尊重・保護しており、同時に広告・マーケティングの成果をあげることを目指している点です。各事業者単位での情報を見聞きしているだけだと、「これからは〇〇の時代だ!」と1択に絞る発想に陥りがちですが、必ずしもそうではないことをまず指摘しておきたいと思います。

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この記事の著者

若栗 直和(ワカグリ ナオカズ)

広告とブランディングを専門として20年以上にわたり活動。2000~2017年の間、広告会社オグルヴィ(Ogilvy)で東京・香港・上海・シンガポール・台湾などを拠点に活動。アジア・グローバル向けのブランド戦略・クリエイティブ開発・施策立案に従事。2018年よりGumGumの日本代表として国内事業の統...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2021/08/31 09:30 https://markezine.jp/article/detail/37124

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