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タイミーが「ミエルTV」で可能にした、“行動指標”ベースのスピーディーなテレビCM投資の判断

 ブランディングや商品・サービスの認知度向上に活用されてきたテレビCM。影響力が大きい一方、その効果を明確に測定しづらい課題もあった。その課題に対応するため、サイバーエージェント傘下のAJAが始めた新サービスが「ミエルTV」だ。テレビCMの効果をデジタル広告と同じように測定し、運用できるようにする。タイミーは2025年4月に本サービスの活用を開始。自社のマーケティングの強みを活かし、攻守のバランスのとれたテレビCM投資を実現しているという。タイミーでマス領域の統括を務める藤井孝一氏と、AJA 取締役の田平淳二氏に詳しい話を聞いた。

潜在層に“自分ごと化”してもらう、タイミーのテレビCM

――「『はたらく』を通じて人生の可能性を広げるインフラをつくる」というミッションを掲げるタイミーでは、どのようなマーケティング戦略を推進していますか?また、その中でテレビCMはどのような位置付けか教えてください。

藤井:タイミーのビジネスモデルは、事業者と働き手の両者がマッチングすることで成長するツー・サイド・プラットフォームです。両者にとってwin-winとなる価値を創出するマーケティングを心掛けています。

株式会社タイミー マーケティング本部 マーケティングコミュニケーショングループ マスコミュニケーションチーム リーダー 藤井 孝一氏
株式会社タイミー マーケティング本部 マーケティングコミュニケーショングループ マスコミュニケーションチーム リーダー 藤井 孝一氏

 難しいのは、需給のバランスを取ることです。働き手が多すぎると就業機会が十分に提供できませんし、事業者が多いと働き手を確保できず、人手不足を解消できません。状況に応じて、マーケティングを柔軟に変えることが重要です。

 テレビCMについても、事業者と働き手の両方にメリットがあるという訴求は変わりませんが、より潜在層に“自分ごと化”してもらうことを重視しています。

――タイミーは「スピードと仮説検証の文化」を重視しているそうですが、テレビCMの施策ではどのように実践していますか。

藤井:当社の大きな特徴は、KPIを意識指標ではなく行動指標で定めていることです。現在テレビCMでは具体的には、指名検索を重視しています。

 そのため、スピードと柔軟性を高めることでROAS(広告の費用対効果)やROI(投資利益率)の向上を図っています。たとえば、配信期間中に効果を振り返り、素材の差し替えやバランス調整を行っています。

CM放映からリアルタイムに数値がわかる「ミエルTV」

――そのようなタイミーがAJAの「ミエルTV」を活用されているとうかがいました。ミエルTVはどのようなサービスですか。

田平:ミエルTVは消費者がテレビCMに接触した後にどういうアクションをしたのか、たとえばWebサイトの閲覧や検索、アプリのインストールなどの行動について、数値で可視化できるサービスです。タイミー様のように、行動指標を追ってスピーディーに運用したいという企業に適しています。

株式会社AJA 取締役 田平 淳二氏
株式会社AJA 取締役 田平 淳二氏

 また、放映開始からリアルタイムに効果を可視化できるため、テレビCMの放映期間中に運用戦略を考えられます。事前の予想とは異なる結果が出たり、効率的に結果を出せる番組がわかったりすることで、それを踏まえて改善できるのです。

 テレビCMの効果計測では「スパイク効果」と呼ばれる、放映後数分間でWebサイトへの流入がどれだけ増えたのかという計測が一般的です。しかし、その後の効果はなかなか見えません。ミエルTVでは、スパイク以降のコンバージョンがわかります。長期的にどういう影響があったのか、振り返ることができます。

従来のテレビCMとミエルTVの比較
従来のテレビCMとミエルTVの比較

柔軟でスピーディーな運用力に期待

――タイミーがミエルTVを導入した背景を教えてください

藤井:これまではテレビCMで認知度を上げることでの行動変容を重視してきました。しかし、タイミーの認知率が高まり、効果も限定的になってきたため、次のフェーズのアクションを必要としていました。

 今後はサービスへの理解を深めることによる行動変容が重要となる中で、動画配信サービスなどのOTT(Over The Top)への出稿も実施しており、テレビCMの位置付けを明確にするためにも、踏み込んで分析する必要がありました。そんな中で、ミエルTVのご提案をいただき、導入を決めました。

――テレビCMの効果測定ツールはたくさんありますが、ミエルTVを選んだのはなぜですか?

藤井:運用してPDCAをどんどん回していく、という当社のスピード感に合うのがミエルTVでした。またAJAさんは、動画配信サービスを視聴できるテレビ端末、コネクテッドテレビ(CTV)への広告配信サービス「インクリー」も提供しているため、両方のサービスを活用すれば、OTTも含めた包括的な取り組みができます。バランスよくスピーディーにPDCAを回せることが魅力的でした。

 当社はデジタル広告のPDCAを高速で回しているため、テレビCMも同様のスピード感で改善をしていきたいと考えています。サイバーエージェントグループはデジタル広告で運用力を蓄積していますし、粒度も細かい。そこに期待感を持っていました。

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この記事の著者

加納 由希絵(カノウ ユキエ)

フリーランスのライター、校正者。

地方紙の経済記者、ビジネス系ニュースサイトの記者・編集者を経て独立。主な領域はビジネス系。特に関心があるのは地域ビジネス、まちづくりなど。著書に『奇跡は段ボールの中に ~岐阜・柳ケ瀬で生まれたゆるキャラ「やなな」の物語~』(中部経済新聞社×ZENSHIN)がある。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:株式会社AJA

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2025/07/31 10:00 https://markezine.jp/article/detail/49429

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