TikTokで主婦・ママ層にアプローチするための3つのポイント
MZ:では、これらのインサイトを踏まえ、TikTokで主婦・ママ層にアプローチする際に気を付けるべきポイントを教えてください。
ハーマン:ポイントは「タメになる」「等身大」「正直さ」の3つです。1つ目の「タメになる」は、主婦の方にとって関連性の高い情報を届けることです。具体的には時短料理や家事のコツ、ワンポイントメイクなどの人気が高いです。主婦・ママ層のユーザーは、これらの動画を見ておもしろいものはいいねを付けて保存し、後で実践します。そして、良かったものは周りの主婦・ママに拡散していきます。このように、思わず主婦・ママ層が保存したくなるようなタメになる情報を提供していくことが重要です。
2つ目の等身大は、先ほども説明したように主婦・ママ層は自分の生活環境と近しい方の投稿に共感します。また、他の媒体の広告で興味を持った商品について、TikTokで動画を検索し、動画やコメントを通じて商品に対するリアルな声を調べています。
そのため、TikTokは認知を拡大するためだけでなく、商品やサービスのさらなる理解に活用できるのです。特にTikTokはコメント欄が盛り上がりやすく、企業の広告に対しても様々なコメントが集まります。きちんと等身大のメッセージを届けることで、商品に対するリアルな声も得られると思います。
最後に3つ目の正直さですが、TikTokのユーザーはネガティブなことも含めて伝えてほしいと思っており、ブランドに対して誠実さを求めています。そのため、企業側のメッセージも良いことだけを強調して伝えるのではなく、利用者目線で正直な感想を届けていくことが重要です。
TikTokでは最初の1秒の作り方
MZ:最後に読者の皆様に、TikTok活用に関するアドバイスをお願いします。
ハーマン:まず、おすすめフィードでお客様にコミュニケーションを行うことが非常に重要です。「TikTok売れ」という言葉が出てきていますが、それもおすすめフィードのレコメンドがきっかけに起きているケースがほとんどです。フォローしていないけど興味の高いものが出てくることで「実は欲しかったんだ」という発見・購入につながり、「TikTok売れ」が起きています。
そして、おすすめフィードに載せるなら広告出稿が有効です。確実におすすめフィードに掲載することができ、かつユーザーには「広告が出てきて邪魔」という心理が働きません。
また、動画がスワイプされない工夫もTikTokを活用する上では重要になります。様々なTikTokクリエイターの方に取材をしていますが、どの方も「最初の1秒をどう作るか」に力を入れています。音やキャッチコピー、企画の構成、人気のクリエイターの起用など様々な方法で続きが見たくなる工夫をすることが重要です。
そして、今回の「主婦・ママ白書」でも明らかになったと思いますが、TikTokのユーザー層、コンテンツは数年前と大きく様変わりしています。ぜひご担当者の方自身がユーザーとしてTikTokを楽しんでいただき、その中でコミュニケーションのヒントをつかんでいただければと思います。
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