日本旅行は、のデジタル教育施設「REDEE(レディー)」と、eスポーツ事業に関するコンサルタント契約を締結した。今後両社は、シニアマーケットにおけるeスポーツ領域の活用を推進し、社会問題化しているデジタルデバイドを解消する取り組みを共同で展開していく。
同社は、従来型の旅行代理店業から、顧客と地域の課題解決に貢献するソリューション事業への転換を進めている。長年の旅行業で培ってきたスタッフのホスピタリティマインド、プロジェクト進行管理スキル、全国規模の営業・顧客基盤等を強みに、アライアンスパートナーと課題解決策を共創していくことで、顧客や社会の求める価値を実現するソリューションを提供している。
「REDEE」は、ゲームの体験を通じて、デジタル技術をはじめ、広域な知識やスキルを獲得するための施設として、20年3月に大阪府吹田市にオープンしたデジタル教育施設だ。
両社はゲーム・最新テクノロジー体験がシニア世代に与える3つの意義を次のように定義した。
- 楽しみながら健康に「フレイル予防」「健康寿命の延伸」
- 参加者だけでなく見学者も含め会話や交流が活発に「社会参加」
- 若い世代とシニア層をつなぐコミュニケーションツール「世代間交流」
今後、シニアマーケットにおけるeスポーツ領域の活用を推進すべく、高齢者施設向けのレクリエーションイベントを企画・運営する。高齢者が楽しみながら健康にデジタルデバイドを解消できるきっかけづくりをサポートしていく事で、SDGsの掲げる「誰ひとり取り残さない」社会の実現に向けた、社会貢献につながる事業活動として発展させる狙いだ。
また、シニアマーケットにおける事業展開を中心に進めていくが「eスポーツ」という共通言語で、シニアからZ世代までをつなぐなど、世代間をつなぐ新しい社会コミュニケーションの形を顧客や地域に提供することを目指す。
なお、実証実験として12月12日、兵庫県伊丹市の有料老人ホームにてeスポーツ体験会を開催。60代~90代の入所者の方が参加した。参加者アンケートによると、「楽しかった」、「脳に良いと感じた」との回答が多く、「今後も参加したい」の回答が75%だった。
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