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イベントレポート

マーケは全体最適・インサイドセールスは未来のお客様作り。コニカミノルタ流の新規顧客開拓と商談機会創出

 コニカミノルタジャパンが2017年から進めてきた「営業プロセス改革×マーケティング推進」。その取り組みが語られるイベント「Konicaminolta Innovation Day For BtoBデジタルマーケティング」が2022年2月8日、オンラインで開催された。本記事では、その中から、新規顧客開拓と商談機会創出の取り組みにフォーカスしたセッションをレポートする。

インサイドセールスは「未来」を追う

 セッション「CRM×MA×インサイドセールスで実践する新規顧客開拓と商談機会創出の取り組み」では、マーケティング部の部長を務める富家 翔平氏が登壇。BtoB企業であるコニカミノルタがBtoC領域での新規事業を開始した際のインサイドセールスの役割や、リード評価の方法などを語った。

コニカミノルタジャパン株式会社 マーケティングサービス事業部 MSマーケティング部 部長 富家 翔平氏
コニカミノルタジャパン株式会社 マーケティングサービス事業部 MSマーケティング部 部長 富家 翔平氏

 コニカミノルタジャパン(以下、コニカミノルタ)では2018年に、富家氏を含めた3名からなるマーケティング組織を立ち上げた。そこから、CRMやMAツールおよびインサイドセールスの導入、データのダッシュボード化と数字に基づくプランニングを実現し、徐々に施策の精度を向上させながら、現在16名のメンバーを抱えるまでに成長している。

 「今回お話しするのはチーム立ち上げから3年目、6名から9名体制になった時のことです。この頃、マーケティング施策量の増加にともない、ほぼすべての施策に関わるインサイドセールスとMA担当者の負担は大きいものでした」(富家氏)

 そこで、インサイドセールスを2名、MA運用やコンテンツ制作をするオペレーター1名を増員した。では、この増強したインサイドセールスとはどういった役割なのだろうか?

 「インサイドセールスを考える時に必要な観点は2つ。リードを循環させる必要性の理解と、今と未来のお客様を追う役割を分ける重要性の理解です」(富家氏)

 獲得したリードが情報収集の段階であり、購入や契約のタイミングが今現在ではないケースは多い。だからといって、そのリードを放置していいわけではない。いつか来る「今すぐ購入したい」時に向けて、いつ・どのような話をしたのか・どのようなセミナーに来てくれたのかといった情報資産を獲得しながら、継続的かつ適切なコミュニケーションをとることが重要である。

 一方、営業目線で考えると、今すぐ見積もりが欲しいといった顧客の優先順位がどうしても高くなる。CRM・SFAで情報が共有されず、営業の頭の中にしかない場合は、目の前の顧客対応に追われ、結果的に未来の商談につながるリードが消えてしまう可能性も高い。

 「実際は、どちらのリードも大切ですよね。インサイドセールスは主に未来のお客様作りを担う役割だと思っています」(富家氏)

 経営者層などとの目線合わせでも、この話から進めると齟齬なく進められるという。

インサイドセールス3つの型

 「BtoBマーケティングはインサイドセールスありきではありません。しかし、成果を出していくためには必須な役割だと思います」と富家氏。しかし、体制に正解はないとも語る。

 インサイドセールスには大きくBDR、SDR、オンラインセールスの3つの型があり、自社のインサイドセールスが何を担うのかを考え体制を組むべきだという。

 BDRとは新規顧客開拓を目的とした積極的なアウトバウンドだ。SDRはセミナーのフォローをはじめ、インバウンドを主体とする。オンラインセールスは受注を目的とした営業活動を指す。

 たとえば、ターゲット企業・業種が決まっていても手元にリードがない場合は、BDRとしてのインサイドセールスを立ち上げると良いだろう。反対に、ハウスリストがある程度手元にあり、フォローを中心に商談につなげたい場合はSDRからが良い。また、社内リソースや、アウトソースのコストと如何にバランスさせるかという観点もある。

 富家氏は「一人目のインサイドセールスの適正を見て体制を考える」のも一つの手だという。しかし、悩ましきは誰を一人目のインサイドセールスにするか? だろう。この点に関して、富家氏は社内でも営業成績の良い人物を推奨する。

 「売れている営業さんは、商談につながるお客様を肌感覚で知っています。商談につなげるべきかの判断や、情報の引き出し方、自社の提供価値の伝え方を高いレベルで身に着けているはずです」(富家氏)

コニカミノルタのインサイドセールス体制

 では、富家氏はインサイドセールスをどのような体制にしたのだろうか?

 「今まではBDRもSDRも、アップセルやクロスセルの可能性もインサイドセールスが発掘を担っていたので、本当に忙殺されていました」と富家氏は振り返る。

 そこでチームそれぞれの役割を整理し、再分担した。リード創出から受注という大きな流れの中で、リード創出を担うのがマーケティングチームだ。集客やコンテンツといった全体の企画を管理してマーケプランを実施する。

 富家氏のチームがBDRによる顧客開拓を必要とした新規事業のメインターゲットとはBtoC事業を展開している企業だった。同社の取引先はBtoB事業を行っている企業がメインだったため、リード獲得のノウハウもなく、既存事業のリストハウスも活用できない状態だったという。

 「商談を重ねてお客様の声を集めることが当時の急務でした。しかし、自社のインサイドセールスのリソースでは回らず、新規事業における営業の商談経験も積み上げられない状況でした」(富家氏)

 そこで、BDRについては高い営業ノウハウを有したパートナー企業へ委託する選択をした。反対に、SDRは自社のインサイドセールスが担当をしている。

 SDRは案件ごとに取引履歴をはじめとした、自社に蓄積された情報を確認する必要がある。一件あたりに必要な準備時間も多く、情報資産に触れるためアウトソースは難しい。また、SDRはまずは1つの商材において商談機会があるかに集中し、他商材への展開の可能性があるかどうかは営業側のインサイドセールスを1名立ててもらうことで役割分担を行った。同時に、SDRが商材理解を深め、いずれ1人のSDRが様々な商品の可能性を探る取り組みも並行して進めている。

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この記事の著者

伊藤 桃子(編集部)(イトウモモコ)

MarkeZine編集部員です。2013年までは書籍の編集をしていました。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2022/03/02 09:30 https://markezine.jp/article/detail/38386

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