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動画広告、初めて5,000億円を突破/電通グループ4社が「2021年日本の広告費」の詳細分析を発表

 国内電通グループ4社(CCI/D2C/電通/電通デジタル)は、電通が2022年2月に発表した「2021年日本の広告費」の調査結果のうち、インターネット広告媒体費の内訳を、広告種別、取引手法別などの切り口で分析。さらに2022年の予測を加えた「2021年日本の広告費インターネット広告媒体費詳細分析」を発表した。ポイントは次の通り

詳細分析のポイント
詳細分析のポイント

 以下より詳しく見ていきたい。

インターネット広告媒体費の広告種別構成比

 2021年のインターネット広告媒体費は、2兆 1,571 億円(電通「2021年 日本の広告費」より)。そのうち構成比が高いのは検索連動型広告(37.0%)とディスプレイ広告(31.8%)で、あわせて約7割を占める。ビデオ(動画)広告は前年比132.8%の5,128億円と大きく伸長し、初めて5,000億円を突破した。

 なお、2020年までディスプレイ広告に含まれていたタイアップ広告を、2021年ではその他のインターネット広告に含むことに定義変更した。2021年のタイアップ広告はおよそ300~350億円規模と推計される。

インターネット広告媒体費の広告種別構成比
インターネット広告媒体費の広告種別構成比

【広告種別の定義】

「成果報酬型広告」:インターネット広告を閲覧したユーザーが、あらかじめ設定されたアクションを行った場合に、メディアや閲覧ユーザーに報酬が支払われる広告

「検索連動型広告」:検索サイトに入力した特定のワードに応じて、検索結果ページに掲載する広告

「ディスプレイ広告」:サイトやアプリ上の広告枠に表示する画像、テキストなどの形式の広告

「ビデオ(動画)広告」:動画ファイル形式(映像・音声)の広告

「その他のインターネット広告」:上記以外のフォーマットのインターネット広告。メール広告、オーディオ(音声)広告など。タイアップ広告を含む。

インターネット広告媒体費の取引手法別構成比

 インターネット広告媒体費を取引手法別に見ると、現在の主流となっている運用型広告は前年比126.3%の1兆8,382億円で、インターネット広告媒体費全体における構成比は85.2%となった。予約型広告は前年比111.1%と伸長したものの、運用型広告が拡大の一途をたどり、構成比は10.4%に縮小した。一方成果報酬型広告は前年比95.4%と減少が続く。

インターネット広告媒体費の取引手法別構成比
インターネット広告媒体費の取引手法別構成比

【取引手法の定義】

「成果報酬型広告」:インターネット広告を閲覧したユーザーが、あらかじめ設定されたアクションを行った場合に、メディアや閲覧ユーザーに報酬が支払われる広告

「運用型広告」:検索連動型広告、およびデジタル・プラットフォーム(ツール)やアドネットワークを通じて入札方式で取引されるもの

「予約型広告」:純広告やタイアップ広告として、代理店・メディアレップ経由もしくは直接、広告主に販売されたもの、およびデジタル・プラットフォーム(ツール)やアドネットワークを通じて非入札方式(固定価格)で取引されるもの

インターネット広告媒体費の取引手法別×広告種別構成比

 インターネット広告媒体費の取引手法別×広告種別では、運用型の「検索連動型広告」がインターネット広告媒体費全体の37.0%と最も構成比が大きく、次いで運用型の「ディスプレイ広告」が28.1%と続いている。運用型の「ビデオ(動画)広告」が前年比133.8%と大きく伸長し、インターネット広告媒体費全体における構成比は19.9%となった。運用型の「ディスプレイ広告」も前年比134.1%と大きく伸長した。

取引手法別×広告種別構成比

取引手法別×広告種別構成比

ビデオ(動画)広告費は2021年初めて5,000億円を突破

 ビデオ(動画)広告費5,128億円のうち動画コンテンツの間に挿入されるインストリーム広告は2,921億円(構成比57.0%)で、ウェブ上の広告枠や記事のコンテンツ面等で表示されるアウトストリーム広告は2,207億円(構成比43.0%)となった。また、取引手法別では運用型広告が83.7%を占める。

画像上:ビデオ(動画)広告種類別構成比、画像下:ビデオ(動画)広告取引手法別構成比
画像上:ビデオ(動画)広告種類別構成比、画像下:ビデオ(動画)広告取引手法別構成比

ソーシャル広告費、インターネット広告媒体費全体の3分の1に

 ソーシャル広告は前年比134.3%の7,640億円と大きく伸長し、インターネット広告媒体費全体の35.4%となった。また、ソーシャルメディアの種類別に「SNS系」「動画共有系」「その他」に分類すると、「SNS系」が3,168億円で最も規模が大きい。また、「動画共有系」が大きく伸長した。

画像上:ソーシャル広告構成比推移、画像下:ソーシャル広告種類別構成比
画像上:ソーシャル広告構成比推移、画像下:ソーシャル広告種類別構成比

2022年のインターネット広告媒体費は前年比115.0%の2兆4,811億円まで成長見込み

 最後に推移予測を見ていいたい。2022年のインターネット広告媒体費も継続的に伸長し、前年比115.0%の2兆4,811億円まで拡大すると予測される。

インターネット広告媒体費総額の推移(予測)
インターネット広告媒体費総額の推移(予測)

 2022年のビデオ(動画)広告は前年比120.5%と高い成長率を維持し、6,178億円まで拡大すると予測される。

ビデオ(動画)広告市場の推移(予測)
ビデオ(動画)広告市場の推移(予測)

【調査概要】
調査主体 :株式会社CARTA COMMUNICATIONS(CCI) /株式会社D2C /株式会社電通 /株式会社電通デジタル
調査時期 :2021年12月~2022年2月
調査方法 :以下の調査に基づき、推定作業を実施
①インターネット広告媒体社等を対象としたアンケート調査(郵送調査/web調査)「2021年(令和3年)日本の広告費 インターネット広告媒体売上 についてのお伺い」として実施
②同、追加ヒアリング調査
③各種データ収集・分析
※ 本資料内グラフにおける数値は、表示単位未満を四捨五入して表示しているため、計算値が一致しない場合があります。

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2022/03/09 17:00 https://markezine.jp/article/detail/38552

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