ハルメクホールディングスのハルメク 生きかた上手研究所は、20~79歳の男女1,200名を対象に「SDGsに関する意識と実態調査」を実施した。
SDGsの内容まで知っている割合は70代が最も高い
SDGs認知度は、「言葉は聞いたことがあるが、内容は分からない」まで含めると全世代で87.6%だった。内容まで知っている人は全体で64.4%。70代では72.0%と他世代よりも高い。
SDGs関連ワードの認知度については、概ね60代以上のシニア層において高い傾向が合った。20~30代では「LGBTQ+」の言葉の認知が高い。
今あるものを活かす、今すぐ取り組む意識が高いシニア層
SDGsに取り組みたい割合は全体で56.6%。60代は62.0%、70代は76.5%と他世代よりも高い。
また、現在行っていることは、世代を問わず「詰め替え商品を買う」「電気・水の節約」「食材を使い切る」が上位だった。70代は「なるべく長く使えるものを買う」「なるべく修理して使う」なども高い。また、年代が高くなるほど、今すぐ取り組む意識が高くなり、70代では63.0%だった。
70代女性の79%がSDGsの情報を「知りたい」
SDGsに関する情報の取得傾向は「知りたい」が全体で49.5%。シニアは他世代と比べて高く、特に70代女性は79.0%で全性年代の中で最も高い。
SDGsに取り組む意識は、「自然を守りたい」「地球を次世代につなぎたい」「自分の生活を守りたい」が高い。
70代は「子どもや孫を守りたい」という意識も高くなる。「一人ひとりが取り組む」「小さくてもできることを続けることが大切」という意見は全世代共通で見られた。その他、若者世代では、「今、ブームのように感じる」「興ざめ感がある」、70代は「便利に慣れすぎた反省」や「義務」だと捉える声もある。
この結果に対し、同所所長の梅津 順江氏は次のように見解を述べる。
言葉の認知が遅れたことは否めませんが、「社会貢献意識は若者が高く、高齢者は低い」という解釈は早計です。(中略)さらに驚いたのは、70代がSDGsへの取り組みに最も意欲的であるという事実。70代は、高度経済成長やバブル景気を経験してきた方々です。20代から「今までさんざん消費して、ないがしろにしてきたものを、今更焦って巻き返そうとしているだけに思える(※自由回答から抜粋)」と見られている世代です。本人たちからは「便利に慣れ過ぎることへの反省がある」「次世代のために自分達の責任を果たすべき」というコメントがありました。
今という瞬間、社会課題に向き合おうとしているのは誰もが一緒。世代を問わず、「小さくてもできることを続けることが大切」というマインドで、一人ひとりが取り組めば、持続不可能を持続可能にすることはできるはずです。
【調査概要】
調査の方法:WEBアンケート
調査の対象:20~79歳の全国の男女
有効回答数:1,200名
調査実施日:2022年2月10日~2月15日
調査主体:ハルメクホールディングス ハルメク 生きかた上手研究所
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