※本記事は、2022年4月25日刊行の定期誌『MarkeZine』76号に掲載したものです。
JX通信社1人目のマーケターとして入社。以来約2年で行ってきたこと
株式会社JX通信社 マーケティング・セールス局マネージャー
松本健太郎氏龍谷大学法学部卒業後、業務を通じてデータサイエンスの重要性を痛感し、大学院で統計学・データサイエンスを“学び直し”。これまでデジタルマーケティングや消費者インサイトの分析業務などに携わる。2020年3月にJX通信社へ入社してからは、Saas型のビックデータリスク情報サービス「FASTALERT」、そのテクノロジーを活用したソーシャルリスニング型マーケティングリサーチ「KAIZODE」ニュース速報アプリ「NewsDigest」のマーケティング業務全般を担当。
――松本さんは、2020年3月、一人目のマーケターとしてJX通信社にジョインされました。入社から現在までどのような活動を?
JX通信社での僕のミッションは、「マーケティングの有用性を高めること」と「組織作り」の2つだと認識しています。とりわけ組織作りについては、入社時は私一人だけでしたが、現在は私を含め3人のマーケターと4人のインサイドセールスがおり、計7人のチームで動いています。
弊社にはBtoB向けとBtoC向けの両方のサービスがあります。BtoB向けには、Saas型のビックデータリスク情報サービス「FASTALERT(ファストアラート)」、そのテクノロジーを活用したソーシャルリスニング型のマーケティングリサーチサービス「KAIZODE(カイゾード)」、報道機関向けの選挙情勢調査サービス「JX通信社情勢調査」の3つのサービスを、BtoC向けにはニュース速報アプリ「NewsDigest(ニュースダイジェスト)」を提供しています。このうち、今日まで特に力を入れてきたのは、BtoB事業のほうです。まずはBtoB事業をグロースさせるという会社の方針があったので、BtoBマーケティングの実行を最優先に組織作りを行ってきました。
そもそもの前提として、BtoBとBtoCではマーケティングのアプローチがまったく違います。BtoCの場合、考えられるアプローチは様々ありますが、BtoBの場合はある程度“お作法”が決まっている。よって、アドリブで乗り切れるところはあまりなく、各施策をどこまでやり切ることができるかという“徹底力”が問われることになるわけです。やり始めるとしんどいのが、BtoBマーケティングですよね。
――ゼロからマーケティングの組織を作られてきたわけですが、強い組織にするために意識されてきたことは?
私は、組織強化というのは、ドラクエのパーティ編成みたいなものだと思っています。要は、各々のメンバーの力やレベルをいかに鍛えられるかに尽きるということです。具体的には、各メンバーの今できること・今やっている仕事に対して、少しずつ要求のレベルを上げていくことを意識しています。今の組織規模だからできることではありますが、実戦で鍛えていくイメージです。
チームメンバーにもよく話すのですが、メンバーそれぞれに退職するタイミングは必ずやってきます。もちろん、できるだけ長く一緒に仕事をしたい気持ちはありますが、みなさんいつかは退職していくだろうし、昨今の社会の動向を踏まえても、これは避けられないものだと思っています。そうなった時、私は、次の転職のタイミングでメンバーのみなさんのお給料が上がるような仕事の任せ方をしたいな、と思うんです。
転職を機に給料が上がるというのは、今の世の中のトレンド的な要素を差し引いても、「うちの会社に来てほしい」と思える人材であることを証明するものです。「JX通信社で価値のある仕事をやってきたんだな」と認められるような、メンバー自身の価値を上げていくような仕事の振り方をすることを大事にしています。