人材の多様化を目指しCDO室を設立
――はじめに自己紹介からお願いします。
2016年に新卒でサイバーエージェントに入社をし、そのままCyberZに出向しました。スマートフォン広告の代理事業で営業に6年半ほど従事し、2022年12月からは事業開発本部で次の事業を作ることにチャレンジしています。また、CDO(Chief Diversity Officer)として組織や人材の課題にも向き合っています。
――CDOと言うと、思い浮かぶのは「Chief Digital Officer」が先行しそうです。CyberZがCDO室を設置された経緯をお聞かせいただけますか?
CDO室は、「人材の多様化により、組織の挑戦と変化の幅を広げる」という大きなミッションのもと設立されました。CyberZのビジョンは、「意志ある挑戦をし続け、価値ある未来を創る」です。意志ある挑戦を行うためには、人材の多様化が必要不可欠であるという考えから、CDO室の立ち上げに至っています。
ダイバーシティと一口に言っても色々な側面がありますが、現在CDO室でフォーカスしているのは「女性の活躍」です。政府が2030年までに女性の管理職比率を30%まで引き上げるという目標を発表していますが、我々は市場よりも早く2028年までにこの目標を達成したいと考えており、取り組みを進めています。また、女性の活躍を考えるとき、重要なのは管理職比率だけではありません。様々なリーダーポジションの社員も含めて、大きいくくりで「女性のリーダー」を創出していきたいと考えています。
働き方の変化とともに、“チャンス”をよりオープンに
――先ほど吉田さんのお言葉にあった通り、ダイバーシティには様々な観点があります。その中で「女性の活躍」にフォーカスされている理由はなんでしょうか?
元々サイバーエージェントグループは、挑戦や成長に対して本当に男女関係なく機会を与えている会社だと認識しておりますし、その自負もあります。ただ、女性は結婚や出産などのライフイベントにどうしても左右されてしまう部分があることは否めません。とりわけ広告業界は、他の業界と比較すると体力と時間が必要になる場面が発生するようなところもありますよね。
ですが、コロナ禍になってリモートワークが普及し、働き方が大きく変わる中で、仕事にかけられるリソースよりアウトプットが重視されるようになったという変化がありました。この変化については、代表の山内とも話していることです。その他にも女性活躍を推進する取り組みを政府が後押ししているように、キャリアを積みたい女性には追い風の状況かと思います。