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今日から始めるBtoBマーケティング

ナーチャリングの条件設定と距離感の見極め方 初心者BtoBマーケターがぶつかる課題と解決策【後編】

 顧客接点の中心がデジタルに変わりつつある昨今。対面営業を重視してきた多くのBtoB企業が、旧来の手法を改める必要に迫られています。本連載は、自らがBtoBマーケティングを実行する立場にありながら、BtoB企業向けのソリューションも提供するアドビの祖谷考克氏が執筆。第3回は「リードナーチャリング」に焦点を当て、祖谷氏の実体験やクライアントから寄せられた質問を基にポイントを解説します。

デジタルシフトするBtoBビジネスの顧客接点

 一般にBtoBビジネスで扱う商材は高額です。お客様は時間をかけて情報収集を行い、十分な検討を重ねてから購入したいと考えます。そのため、商談化に至るまでのプロセスが1年を超えることも珍しくありません。加えて日本のBtoBにおいては、対面でのコミュニケーションが重視されてきた経緯があります。

 ところがパンデミックの発生で、直接お客様先を訪問しての商談はできなくなってしまいました。そこで注目されたのがマーケティングとデジタルです。実際、私たちのところにも「MAが今すぐに必要」というクライアントからの相談が多数寄せられました。お客様が情報収集する場もウェビナーなどへと移行し、どこからでも参加できる利便性から「リード獲得効率が大きく向上した」という話もよく耳にしました。

 訪問ができない場合、デジタルでお客様の購入意欲の温度感を確かめるしかありません。また以前のように、展示会もプライベートセミナーもできないとなれば、見込み顧客との接点を持つことすらできません。お客様に自社の製品を認知してもらうには、デジタル接点を使うしかなくなったわけです。その意味で、パンデミック後にどの会社も率先して取り組んだ施策がウェビナーだったのは当然と言えるでしょう。

ウェビナー中心の今こそ気を付けたい温度感

 皆さんは、ウェビナーで獲得したお客様の情報をどう活用していますか。パンデミック以前からも、人数を絞ったプライベートセミナーはともかく、大規模な展示会で獲得したコンタクト情報の温度感は「今じゃない」というものがほとんどでした。施策がウェビナー中心になって以降、その「今じゃない」がさらに増えており「リードの質が悪くなった」という声も聞こえてきます。

 しかし、私自身はこの状況を「裾野が広がった」と捉えています。デジタル接点への参加のハードルの低さから「今じゃない」どころか「(担当ではないので)今後もない」お客様が増えるのは想定内ですし、一方で「実は購入を検討している」「少なくとも興味を持っている」というお客様も増えています。多様化しているという解釈が正しいのではないかと思うのです。ですから「リードの質が悪くなった」と、単純に切り捨てるつもりはありません。

 問題は、そうやって獲得した多様なお客様に対して、それぞれ適切なフォローが用意されているかどうかです。ウェビナーに参加したお客様の目的に応じて──直接的に言えば“HOT度”に応じて、求められるアプローチは異なるはずです。当然ながら、すべての参加者の方に展示会で獲得した名刺へのフォローと同じやり方でアプローチをして良いわけがありません。

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この記事の著者

祖谷 考克(ソタニ タカヨシ)

アドビ株式会社 DXインターナショナルマーケティング本部 執行役員 本部長広告会社にてマーケティング領域全般のプロデュース業務に約15年従事。ブランドマーケティングだけでなく、デジタルコミュニケーション戦略立案、施策最適化など、デジタル領域でのプラニング/プロデュース業務も担う。2013年よりアドビ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2022/06/06 08:00 https://markezine.jp/article/detail/38979

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