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MarkeZine Day 2022 Spring

複数のチャネルを駆使して“情報劣化” を防止 YKK APの「BtoBコミュニケーションの勘所」

 新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、企業における営業活動の非対面化が加速している。当然、BtoB企業の営業活動も例外ではない。デジタル上での顧客とのコミュニケーションは、重要な役割を占める。住宅やビル向けの建材などを扱うYKK APでは、これまで紙カタログを利用した対面中心の営業スタイルを、SNSや専用アプリ、Web展示会の開催を活用して様々なチャネルに展開している。セッションでは現在YKK APが取り組んでいる3つのデジタルコミュニケーション施策が披露された。

伝言ゲームで情報が届いていないジレンマ

 YKK APは住宅やビルの窓やドア、ビルのファサード(外観)など、様々な建築用商品の企画・開発から製造、販売、施行までを手掛ける建材加工企業である。YKK APの製品は最終的には施工主(消費者)の手元に届くが、その流通過程には流通店、ビルダー・工務店が介在する。

 こうした流通プロセスについて清水氏は「長年のビジネス形態であり、よい部分もたくさんある。しかし、情報発信、伝達という観点から見ると、課題感がある」と説明する。

YKK AP株式会社 開発本部 商品情報企画部 部長 清水 俊介氏
YKK AP株式会社 開発本部 商品情報企画部 部長 清水 俊介氏

 課題の1つは「情報が伝言ゲームになること」だ。流通店やビルダー・工務店を経由することで、情報の質と量がおのずと変化する。清水氏によれば「情報伝達のコミュニケーションの品質を維持することは大きな課題だった」という。

 同社では取引先のフェーズに合わせて、約300種類のカタログや年間250通を超える商品情報に関するメールを発行し、情報発信に努めている。しかし、こうしたカタログやメールが適正に使われ、相手に届いているかを確認する術がなかった。

 「『相手に合わせた内容を』『適切な媒体を使って』『有効な伝達方法で』の3要素を合わせた情報品質の向上が大きな課題でした。特にこれまでは『どのような伝達手段を使うか』という観点が手薄になりがちで、改善が必要だと感じていました」(清水氏)

適切なコミュニケーション実現に向けた、3つの施策

 こうした課題に対して、YKK APでは3つの施策を講じた。それが「Web展示会の開催」「商品情報アプリの運営」そして「工務店会員登録制Webサイトの提供」だ。

 Web展示会は2020年からスタートした。そのメインターゲットは消費者(エンドユーザー)であり、YKK APと商品の認知度向上が目的だ。コロナ禍の影響でそれまでのリアル展示会がすべて開催できなくなった。

 YKK APでは2020年の早い段階から年内のリアルイベントをすべてキャンセルする方針を固め、毎年春に発表する新製品の訴求方法を考えた。心がけたコンセプトは、「エンドユーザーが訪れやすいサイト」の構築である。そのコンセプトを決めた背景について、清水氏は以下のように語る。

Web展示会のプレゼンテーションイメージ
Web展示会のプレゼンテーションイメージ

 「すでに家を建てる具体的な計画があり、どのような窓を取り付けようかを考えているお客様は、能動的にサイトを検索します。しかし、多くの生活者の方々は『将来リフォームしてみたい』『結婚したらこんな家を建てたい』といった潜在的なニーズを抱えています。彼・彼女たちにアプローチするためにはWebの特性を最大限に活用し、好きな時間に閲覧できたり、イベント感のあるワクワクする会場デザインをしたり、自由に見ていただけるような環境の構築が必要でした。通常、こうしたサイトは登録制でユーザーの属性情報を取得していますが、弊社のWeb展示会では登録不要に設定しました」(清水氏)

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この記事の著者

鈴木 恭子(スズキ キョウコ)

 東京都出身。週刊誌記者などを経て、2001年IDGジャパンに入社。「Windows Server World」「Computerworld」などの記者・編集を経て2013年にITジャーナリストとして独立。主な専門分野は組込系セキュリティ。現在はIT(Information Technology)と...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2022/06/27 09:00 https://markezine.jp/article/detail/39114

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