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[後編]必要なのは「ふたつの言語化」と「経営視点」 ブランディングデザインで求められるスキルとは

デザイナーが経営視点を学ぶためのオススメ書籍5選

――そんな経営視点を学ぶためにオススメの書籍はありますか?

左上から時計回りに、楠木 建『ストーリーとしての競争戦略 ―優れた戦略の条件』/野中郁次郎,紺野登『知識創造の方法論』/ロバート キヨサキ『改訂版 金持ち父さんの起業する前に読む本: ビッグビジネスで成功するための10のレッスン』/西澤明洋『アイデアを実現させる建築的思考術 アーキテクチュアル・シンキング』/山口 周『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 経営における「アート」と「サイエンス」 』

左上から時計回りに、楠木 建『ストーリーとしての競争戦略 ―優れた戦略の条件』/野中郁次郎,紺野登『知識創造の方法論』/ロバート キヨサキ『改訂版 金持ち父さんの起業する前に読む本: ビッグビジネスで成功するための10のレッスン』/西澤明洋『アイデアを実現させる建築的思考術 アーキテクチュアル・シンキング』/山口 周『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 経営における「アート」と「サイエンス」 』

上の写真は、社内の勉強会でよく使っている書籍です。とくに僕が大好きなのは、楠木建さん『ストーリーとしての競争戦略 ―優れた戦略の条件』。マネジメント(M)のデザインをしようと思うと、経営者の方が当たり前に知っているような知識を持っていなければ会話が成り立ちません。それを知るためにも読んでいただきたい1冊です。

また、野中郁次郎さんと紺野登さんによる『知識創造の方法論』。これは、企業の中でナレッジは創造的に増大させることができるという経営学者の理論で、ナレッジマネジメントというのですが、企業の中でのデザインの話として読むと非常に学びが多い。多くのデザイナーは暗黙知でスキルを成立させています。ですがそれでは企業としてのナレッジは増えていきません。そういったデザインの知識を組織として共同化するためにはどうしたら良いか、と捉え直しながら読んでみると良いでしょう。

山口周さんのベストセラー『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 経営における「アート」と「サイエンス」』もオススメです。以前まで経営は、マーケティング目線でみるような理系的な解決策が多かったのですが、それだと今は差異化することはできません。そのためのカウンターとして、長くサイエンスで行ってきたことにアートやデザイン的な要素を盛り込む動きがでてきており、それによってきちんと価値をつくっていこう、という内容だと僕は理解しています。

経営に関して、経営者の方と同等の知識を、またはそれ以上の高いリテラシーでのぞむことで、さらに今までになかったデザインを生み出すことができると思っていますし、そのために日々勉強することは欠かせません。デザインを使ってどのように経営を良くしていけるかという視点でこれらの本を読むことから始めてみると良いのではないでしょうか。

――最後にクリエイターへメッセージをお願いします。

ブランディングデザインは「経営をデザインすること」ですが、ひとりで行うことは絶対にできない。だからこそ、ルールをデザインしたり言葉にしたり、デザインを活用して経営が上手くいくように導いていく必要があります。ロゴ、商品、ウェブサイトなどさまざまなデザインがありますが、何のためにやっているかというと、経営を良くしていくため。さらには、それにより社会を良くしていくことが本当のブランディングデザインだと思っています。デザインに力を入れなくても仕組みだけで選ばれる商品やサービスもあるかもしれないですが、ある程度市場が成熟していくなかではデザインは必要不可欠。成熟した社会にはデザインはなくてはならないものなのです。

ブランディングデザインという言葉も広まりつつあり、取り組みたいと考えている方も増えてきているように感じるのですが、僕は誰でもできると思っています。ただ、取り組む前に正しく理解することは非常に大切です。経営層や社内のメンバーの目線を合わせる材料として、またご自身のブランディングやデザインの学びのテキストとして、『ブランディングデザインの教科書』を活用していただけたら嬉しいです。

この記事の続きは、「CreatorZine」に掲載しています。 こちらよりご覧ください。

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MarkeZine(マーケジン)
2022/07/29 08:00 https://markezine.jp/article/detail/39586

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