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Indeed CMOに聞く日本のマーケティング戦略 LGBTQ+当事者や女性に焦点を当てた取り組み

日本と諸外国で異なる「転職」へのイメージ

MZ:ジェンセンさんからご覧になって、日本と諸外国で転職に対する考え方に違いはあるのでしょうか。

ジェンセン:グローバルでマーケティング戦略を実行していく中で、各国の転職に対する意識の共通点を興味深く捉えています。日本では転職をポジティブなものとして考える人が他の国と比較して少ないのですが、ドイツでも多くの生活者にとって終身雇用制度の方がなじみ深く、途中で職を変えることに関し、他国に比べて積極的ではない印象です。

ジェンセン:逆に日本と対照的なのが米国、カナダ、英国です。当社で実施している各国の求職者の動向データや調査を比較しても、3国と日本の違いが示されています。私個人の感覚としては、諸外国と比べて日本の転職に対するハードルはまだまだ高いのではないかと思います。

日米で異なる広告投資の配分

MZ:日本と米国市場で転職者の意識が違うということは、マーケティングの打ち手も異なるのでしょうか?

ジェンセン:米国でもテレビをはじめとしたマスメディアは活用しているのですが、割合でいえばWeb広告の方が大きいと思います。もちろん「広告接触者の属性に合わせたメッセージを発信する」という大原則は変わりません。広告接触者に具体的なアクションを起こしてほしい時には、デジタルマーケティングを活用したメッセージ配信を行います。これは採用担当者に対しても同様です。

 日本では、当社の認知度向上が狙いであったことに加え、そもそも生活者の中で求職者の割合が少ないこともあり、今仕事を探してない人にもIndeedに興味を持ってもらう意味でマスメディアを活用しています。一方で、今仕事を探している人に対し「すぐにでもサービスを利用してもらうためにどういったメッセージが効くのか」を念頭に置いて、Web広告を活用してきました。

 米国は非常に大きな国です。ヒスパニック系、黒人、帰還兵など、生活者の属性も様々。それゆえ、発信するメッセージも異なってきます。「仕事を見つける支援をする」というブランドのコアメッセージを保ちつつ、生活者の属性に応じてまったく異なるメッセージを発信する必要があるのです。

Indeedのサービスを訴求する米国在住者向けのYouTube動画。
米国ではスペイン語を母語とするヒスパニック系も大勢いることから、あえて英語ではなくスペイン語を用いて制作

MZ:最後に、日本のマーケティング施策における展望を教えていただけますでしょうか?

ジェンセン:Indeedのサービスは、日本で毎月約4,100万(総訪問数)の方に利用いただいており、エンゲージメント率についても良い結果を出せています。一方で、日本は競争が激化している市場です。引き続き投資を行っていくとともに、より具体性をともなったメッセージの発信に注力していきたいと考えています。

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この記事の著者

宮田 浩平(編集部)(ミヤタ コウヘイ)

MarkeZine編集部。香川県出身。2016年に時事通信社入社、広島支社、岐阜支局で勤務。2019年から広告・マーケティングの専門メディアで編集者。主にPR・ブランディングやプロモーション領域の取材を担当。2022年5月から現職。企業のサステナブルやDE&Iを軸にした取り組みに興味。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2022/08/22 09:00 https://markezine.jp/article/detail/39652

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