レゴ ブロックを通じ、学びのある遊び体験を提供
MarkeZine編集部(以下、MZ):まずはお2人の業務内容を教えてください。
宮下:私はレゴジャパンでデジタルマーケティングマネージャーを務めています。具体的な業務内容はSNSや公式サイト、アプリなどのデジタルチャネルをハブに、保護者と子どもを対象とした各種施策の実施です。社内のブランド担当者や営業部門、さらにはIPパートナーと連携しながら実施しています。
宮下:施策の中身やタイミングは各国と足並みをそろえて展開しています。祝日や新学期の始まるタイミングなどは国によって異なるため、日本市場において最も盛り上がる時期を鑑みてプロモーションを計画しています。
吉田:私は主に「レゴ シティ」シリーズを担当し「レゴ シティ ミッション」をはじめとした商品のブランドマネージャーを務めています。
MZ:レゴグループは2022年で90周年を迎えられたそうですね。改めて、レゴブランドが目指す提供価値について教えてください。
宮下:当グループのミッションは「Inspire and develop the builders of tomorrow(ひらめきを与え、未来のビルダーを育む)」です。たとえば、レゴ ブロックを使って「アヒル」を作るとなれば「アヒルはどんな形だっただろう」と思い起こすことで子どもたちは記憶力や想像力を養えたり、各々が完成させた作品を皆で共有する過程でコミュニケーションスキルを学べたりするのです。子ども時代にレゴ ブロックを通じて体験したこと・学んだことは、大人になってからも挑戦心やアイデアを閃く力などにつながっていくと考えます。
10人に7人の親が「デジタルゲーム以外で遊ぶことを望む」
MZ:今、玩具市場ではデジタルゲームを含め様々な種類の商品が存在するわけですが、その中で貴社はどのようにレゴ ブロックの魅力をアピールしているのでしょうか?
宮下:レゴグループ創立90周年を機に、2020年5~6月に1.5~12歳の子どもを持つ親1万8,117人、5~12歳の子ども1万2,591人を対象に「遊び」に関する独自の調査を実施しました。その中で10人に7人の親が「デジタルゲーム以外で遊ぶことを望む」と回答していたのです。
一方で、今の子どもたちの多くはデジタルネイティブ。我々の幼少期とはまったく異なる環境下で過ごしています。そこで「遊びを通じた学びの体験を届ける」というレゴグループのビジョンそのものを、より多くの子どもたちに体験してもらうために、デジタルと掛け合わせた新商品やマーケティング施策を複数展開。デジタルありきではなく、あくまでビジョンを実現させるための手段としてデジタルを活用する考えです。