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MarkeZine Day 2025 Retail

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90周年を迎えるレゴグループのデジタル戦略 子どもたちの体験をリッチにし、継続した遊びにつなげる

デジタル組み立て説明書で家族や友人との交流を創出

MZ:現在デジタルと掛け合わせて展開している商品や施策を教えてください。

宮下:ひとつが、PDFや3Dで組み立て方法を解説するアプリ「デジタル組み立て説明書」です。このアプリには、組み立てガイド以上の意味があります。たとえば、一部のデジタル組み立て説明書には、完成に近づくと途中で画面がぱっと光るエフェクトや「次(のステップ)に行こう」というメンションが表示されるなど、単純に「組み立てる」だけではなく、よりリッチな体験ができる仕掛けが施されています。

デジタル組み立て説明書の画面。一部の商品の説明書では、組み立てたレゴ ブロックを
3Dで360度回転させることもできる

宮下:また「一緒に作る」という機能が搭載された説明書も。それぞれのデバイスを通じて、子どもたちがレゴ ブロックでセットを組み立てるとします。その際に、アプリで自動的に振り分けられた組み立てステップの中で「土台を組み立てる人」「ドアの部分を組み立てる人」という分担が行われ、制作の過程でそれぞれが組み立てたパーツを「わたす」「もらう」などのコミュニケーションが創出されます

 コロナ禍を背景に、家の中で家族と過ごす時間が増加。そうした変化を踏まえて本機能は実装されました。レゴ ブロックが家族間・友人間の交流創出につながってほしいとの思いがあります。

ストーリー性の高いミッションで継続的な遊びを促進

MZ:既存商品のデジタル化のみならず、デジタルとフィジカルを融合させた新商品を発売されたと伺いました。詳細を教えていただけますか。

吉田:2022年6月に提供を開始したレゴ シティ ミッションは、50年近い歴史を持つ都市設計型のシリーズ「レゴ シティ」をベースに開発しました。このミッションシリーズでは、商品を組み立てるユーザーに、アプリを通じて8つのミッションが課せられます。たとえば「盗難事件が発生。逃げた犯人を追いかけるために『ボート』を作ってみよう」といったミッションです。

 レゴ シティ ミッションではあえて見本を提示せずに、子どもたちがストーリーに沿って自由な発想で組み立てることができるように促されるので「わたし/僕だったらこういうものを作ってみようかな」と、自由な想像力でオリジナルの作品を作る遊びが促されます。

宮下:各種レゴ シティには関連したアニメ動画「レゴ シティアドベンチャーズ」というものがあり、YouTubeなどで視聴が可能です。また「レゴ ニンジャゴー」というシリーズでは、5人の忍者が出てきて武器を集めたり、仙人のような先生に修行をつけてもらって精神を鍛えたりします。

YouTubeで視聴可能な「レゴ ニンジャゴー」のシリーズ動画

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交流機会を創出しつつ、脅威から子どもを守る

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この記事の著者

宮田 浩平(編集部)(ミヤタ コウヘイ)

MarkeZine編集部。香川県出身。2016年に時事通信社入社、広島支社、岐阜支局で勤務。2019年から広告・マーケティングの専門メディアで編集者。主にPR・ブランディングやプロモーション領域の取材を担当。2022年5月から現職。企業のサステナブルやDE&Iを軸にした取り組みに興味。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2022/09/08 09:00 https://markezine.jp/article/detail/39694

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