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動画広告×プッシュ通知でCTRが約10%増 クラシエが語る「TownWiFi Ads」の店頭販促活用

 消費財メーカーが店頭販促を行う場合、売り場を持たない性質上流通との調整が必要不可欠となる。そのため、メーカー主導での認知・販促施策の実施が難しく、各社が試行錯誤を重ねているのが実情だ。トイレタリー・コスメティックス事業を手がけるクラシエホームプロダクツでは、GMOアドマーケティングの提供する「TownWiFi Ads」を活用。効果的な店頭販促に取り組んでいる。本記事では、消費財メーカーと支援会社の双方の視点から、最新の店頭販促実情について話を聞いた。

ユーザーに最も近い接点から販促を考える

MarkeZine編集部(以下、MZ):まずはご経歴と現在の業務、現職におけるミッションなどについてお教えください。

(左から)クラシエホームプロダクツ株式会社 店頭推進部 プロモーショングループ 課長 菅野哲平氏
GMOアドマーケティング株式会社 広告事業本部 営業企画部 リーダー 兼 エリア広告部 ディレクターグループ 滝澤哲矢氏

菅野:クラシエホームプロダクツの菅野です。所属は店頭推進部 プロモーショングループで、販促用のボードやテスターなど、店頭における販促物や助成物を作成する部署になります。

 当社は直販ルートを持っておらず、卸店様を介してドラッグストア、ディスカウントストアなどに商品を納め、そこから初めて店頭のお客様との接点が生まれます。

 様々な他社ブランド、メーカー様の商品が並ぶ中で、どうすればクラシエの商品を選んでいただけるかを考えるのが、我々のミッションです。

滝澤:私は元々、動画マーケティング業界出身で、営業担当として動画制作や配信、分析を行っておりました。現職では、今回クラシエホームプロダクツ様にもご利用いただいたサービス「TownWiFi Ads」の広告主様に対する営業と、開発面におけるディレクターを兼任しております。

店頭購買の70~80%が非計画購買

MZ:消費財メーカーの立場として、店頭販促施策をどのように見ていらっしゃいますか。

菅野: 商品をご購入いただくお客様との接点が一番近いのが店頭販促と捉えています。最大の目的は、やはりブランドの認知拡大と購買促進です。

 一説によりますと、店頭での商品購入における「非計画購買」の割合は70~80%とも言われています。店頭で何かきっかけを起こすことができれば、お客様に手に取っていただけたり、後日購入いただくチャンスになる可能性が高まります。そのためには、競合商品と比べて目立たせる、差別化ポイントをしっかりお伝えするなど、目的と手段を明確に設定した施策を行うべきだと考えています。

 店頭販促が宣伝施策と異なるのは、ユーザーとしてのお客様をより意識する点です。ブランドがもたらす漠然としたイメージではなく、商品の特長や使用感、仕上がりなどの具体的な情報を、いかにお客様にお伝えするかが重要であると考えています。

MZ:広告施策を実施する場合、流通面の調整などはどうされているのでしょうか。

菅野:たとえばテレビCMの場合、出稿期間が大体決まっていて、発売日から2~3週間後に設定しています。CM放映前までに売り場を立ち上げることが重要であると考え、そのタイミングに向けて商談を進めます。

 『The Naive(ザ・ナイーブ)』の場合、発売は2022年3月上旬、CM放映開始が3月下旬でした。新商品のため、定番と言われる元々の置き場がある商品ではありません。エンドと呼ばれる陳列棚のプロモーションスペースで一斉に立ち上げました。

菅野:CMでは高橋一生さんを起用させていただき、メインビジュアルや店頭の販促物は、CMのコンセプトと合わせる形で制作しています。

「TownWiFi Ads」は非計画購買の最後の一押し

MZ:クラシエホームプロダクツが店頭販促施策向けに導入したTownWiFi Adsについて、サービスの概要をご説明いただけますか。

滝澤:TownWiFi Adsは、街中のWi-Fi情報を活用し、特定の店舗や対象エリアにいる人に対して、リアルタイムで視認性の高いプッシュ通知にて広告訴求が可能なサービスです。

 主な活用方法としては、消費財メーカー様における販促施策と、小売店様や飲食店様を対象とした集客施策の2軸があります。

 今回クラシエホームプロダクツ様でご活用いただいたメーカー販促の場合、スーパーやドラッグストアなどの店舗来店者や周辺顧客に対し、直接的にアプローチできる点がメリットです。

 売り場のすぐ近くで商品やキャンペーンの想起を促せるため、非計画購買の顧客に対して最後の一押しができるサービスだと考えております。

 また、今回のお話にも関連しますが、新しくTownWiFi Video Adsというメニューもリリースいたしました。これは、アプリ内で動画広告を完全視聴した方が、対象の店舗や店舗付近に訪れたタイミングで、プッシュ通知の配信を行うメニューです。

滝澤:事前の動画視聴による認知・理解促進の領域から、プッシュ通知による店頭での販促領域まで、一連の顧客コミュニケーションをTownWiFi Ads上で完結できるサービスを提供させていただきました。

MZ:今回TownWiFi Adsを導入された背景についてお教えください。

菅野:GMOさんにお世話になるのは今回の『The Naive』が2回目で、きっかけは一昨年前のコロナ禍でした。お客様が今まで通り店舗に来られなくなり、マスクや消毒液不足で来店しても欲しいものが手に入らない中、今まで通りの施策をやっていいのか、という疑問を感じていました。

 サンプル配布やテスター設置を止めるなど取捨選択を行う中、ニューノーマルの対応としてリアル店舗とデジタルの施策を融合し、お客様との新しいつながりを作る狙いがありました

動画視聴後のプッシュ通知でCTRが10%向上

MZ:新商品『The Naive』の販促において、実施した施策についてお教えください。

菅野:前回の『いち髪 THE PREMIUM』の新発売当時に実施した施策と同様、TownWiFi Adsのプッシュ通知による新商品発売告知を行いました。今回はそれに加え、TownWiFi Video Adsとオプションのアンケート機能も併せて活用しています。

 得られた成果として一番実感したのが、認知経路の割合です。最も大きな認知経路はテレビCM、2番目が店頭。これらは予想通りですが、3番目の経路としてTownWiFi Adsが入っていました。SNSやYouTube広告施策よりも上回る認知を獲得できたのは、定量的な成果だと思います。

MZ:動画クリエィティブは、テレビCMと同じものを使用したのでしょうか。

菅野:そうですね。当初はテレビCM30秒バージョンの1種類のみでしたが、離脱率が高かったためGMOさん側からのアドバイスで途中から15秒バージョンを用意しました。

滝澤:数字的な部分でも成果が得られています。動画視聴の有無で対象者をグルーピングした場合、プッシュ通知のみを受け取った群のCTRは3%と平均より少し高い数値でした。一方、Video Adsの動画視聴後にプッシュ通知を受け取った群では、CTRが+10%の13%程度まで引き上がり、クリックのインセンティブが発生しない広告としては非常に高いCTRを記録する結果となりました。

滝澤:動画によって事前に認知・理解促進を行い、興味関心のトーンを向上した上で、さらに店頭来店時にプッシュ通知でリマインドするリターゲティング配信のような施策が、今回の結果につながったかと考えています。

アンケートで見えた「次につながる仮説検証」の大切さ

MZ:TownWiFi Adsのアンケートとはどのようなサービスですか。

滝澤:オリジナルの設問を4~5問程度設定可能なアンケートであり、GMOインターネットグループ内でリサーチサービスを提供しているGMOリサーチ株式会社と連携したサービスです。

 広告配信事後に、広告接触者と非接触者の認知の差や購買に関するリフト調査から、商品に関する印象やその他市場調査などにもご活用いただけます。

MZ:アンケート調査によってどのような成果が得られたのでしょうか。

菅野:アンケートの結果を共有いただいたときに実感したことですが、冒頭で申し上げた、商品のコンセプトや特長がお客様にちゃんと伝わっているかどうか、仮説検証することの大切さを強く感じました

菅野:今回の『The Naive』で打ち出したかったポイントは、泡の品質の良さ、高橋一生さんを起用したこと、コンセプトカラーの緑色の3つです。

 アンケートでは、高橋一生さんというワードと、泡だちがすごい、というワードが上位に入っていたため、新商品の特長が正しく認知されている、という結果が得られました。

 もしこれが全然的を射てない結果だった場合、ブランドや商品設計そのものの見直しが必要となるため、メーカーとして言いたいことがお客様に伝わったかどうかの仮説検証ができたのは大きな成果だったと思います。

 発売から数ヵ月経ち、商品のリピート購買率が高いことはわかっています。品質の良さは評価されているので、実際に使って欲しいターゲットへアプローチする精度をより上げていきたいと考えています。

メーカー主導店頭施策を企画の段階から支援可能

MZ:今回の結果を踏まえ、今後の課題や展望についてお教えください。

菅野:認知の拡大はある程度の成果が得られた一方、次の段階として購買促進を考える場合、商品を買うというアクションに直接つながるインセンティブ、たとえばキャンペーンやポイントの付与など、もう少し違う仕掛けの検討が必要ではないか、と思いました。

MZ:店舗販促全体の取り組みとしてはいかがでしょうか。

菅野:このご時世、色々なことが起こりすぎて明日どうなるか予想できないことが増えています。販促についても、今までの常識がおそらく通用しないとは思っていて、常に半歩先、大体半年ないし1年後ぐらい先のことを見据えた施策の必要性を感じました

 競合商品の中からお客様の目に留まり、手に取っていただき、良いと思って買っていただく。さらに言えば、購入した方から他の方へ薦めていただく。この流れを作り続けることが消費財メーカーとしての目的なので、商品はもちろん、ブランドとしての世界観をしっかり表現できているかも重要だと思います。

 そのためには、ニューノーマルの生活様式に合わせて、デジタルと既存の手法をうまく融合させた施策を進めていきたいと考えています。

滝澤:広告主様に対して営業活動を行う中でよく聞くのは、購買ポイントに近い店頭施策では、どうしても流通側主導になりがちだ、という課題です。

滝澤:この点については、メーカー様主導の施策としてTownWiFi Adsは活用しやすいサービスですし、ユーザーに対してインセンティブを与えるような広告訴求、いわゆるマストバイキャンペーンのような取り組みも、企画段階からの参画が可能です。

 今後クラシエホームプロダクツ様が販促企画でキャンペーンなどを組まれる際は、TownWiFi Adsの広告配信のみならず、デジタル販促の観点からプラスアルファの価値提供をさせていただきたいと思っています。

店頭での顧客コミュニケーションに課題を感じている方におすすめ!

 売場に近いタイミングでリアルタイムにアプローチが可能な広告サービス「TownWiFi Ads」。店舗のWi-Fiや、性別/年齢等のセグメントを切った配信ができるため、アプローチしたいターゲット層に合わせた配信設計が可能です。本記事で興味を持たれた方は、TownWiFi Ads公式サイトからお問い合わせください。

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この記事の著者

坂本 陽平(サカモト ヨウヘイ)

理系ライター、インタビュアー。分析機器メーカー、国際物流、商社勤務を経てフリーランスに。ビジネス領域での実務経験を活かし、サイエンス、ODA、人事、転職、海外文化などのジャンルを中心に執筆活動中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2022/09/12 11:00 https://markezine.jp/article/detail/39730