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Cookieレス時代のネット広告を考える~利用者保護とマーケティング成果を両立するために(AD)

2022年Cookieレスの現在地&Meta「CAPI」の動向追報/法改正への対応後、今やるべきこと

連携前のほうが良いことも?CAPIは正しく実装することが重要

MZ:インティメート・マージャーでもCAPIの実装をサポートすることがあるのでしょうか?

簗島:Cookieレス対策に関しては弊社も日々たくさんの相談を受けており、それらの対応の中でCAPIの導入をお手伝いするケースが増えてきました。弊社はDMP構築を本業としていますが、CAPIの実装はDMP構築の工程と共通している部分が多く、CAPI実装のサポートを事業内で展開しているというよりは、本業の延長線上でサポートをしている感じです。

MZ:なるほど。では、効果のある形でCAPIを取り入れるには、どのようなポイントがあるか教えていただけますか?

簗島:より多くのデータをリアルタイムに渡すこれは、CAPIに限らず、データを使って効率化・最適化を目指す際の鉄則です。この鉄則を前提に、Metaの推奨通りに実装するのが一番だと思います。

近藤:CAPIを正しく実装できているかについては、イベントマネージャ上でご提供している「EMQスコア」で確認していただくことができます。先にお話ししたように、CAPIゲートウェイでCAPIの連携自体はすぐにできるのですが、それだけでは、「これでデータを正しく連携できているのだろうか?」と広告主側で不安になることもあると思います。その点、このEMQスコアは「CAPIのデータ連携がうまくできているかを表す成績表」のようなイメージでご確認いただけますので、CAPIを効果的に実装できているか否かの指標として見ることができます。

簗島:弊社のクライアントの中で、DMP構築の過程でCAPIのデータ連携の最適化をお手伝いしたことがあります。そのクライアントから聞いた話では、最初は3.0だったEMQスコアが、CAPIのデータ連携を改善したことで、直近では最高7.2まで上がったそうです。スコアだけでなく、実際にCVの件数も増えたと聞いているので、EMQスコアは参考になる数値だと言えると思います。

MZ:ちなみにEMQスコアの平均値はどのくらいなのでしょうか?

近藤:CAPIのデータ連携がうまくいっているか否かを判断する目安の数値として「EMQスコア=5.0」を参考値としています。CAPIでデータいただくからにはCookieを使っている時よりもよいデータ環境でなければ、意味がありません。Cookie規制により欠損している情報をCAPIで補完するはずが、補完になっていないというケースもあるので、EMQスコアを見て状況を判断いただければと思います。

プライバシーとパーソナライズド広告の両立を目指して

MZ:技術面でのCookie規制への対応は、まだまだこれから動きが出てくるところだと思いますが、ここで提供予定のソリューションなどあればご紹介いただけますか?

近藤:弊社としては、引き続きCAPIおよびCAPIゲートウェイを効果のある形で広告主に実装いただくことを目指していきますが、同時に「Privacy-Enhancing Technologies(以下、PETs:ペッツ)」というソリューションの提供を拡大していきたいと考えています。PETsが実現するのは、より安全で、より公平なデータ活用の仕組みです。プラットフォーマーに「データを預ける」というのは、広告主にとっては少し不公平さを感じる面もあると思います。そうではなく、我々と広告主と両者ともにデータを一定の場所に預け、広告のパフォーマンスに関するデータのみを見れるようにする、そこでは暗号化技術により個人情報にまつわるデータはお互い一切見ることができない。PETsはそういったソリューションになっています。すでにCAPIゲートウェイをご利用中の広告主には、PETsを使ったリフト調査のソリューション(β版)もご提供しており、今後どんどん拡大させていきたいと考えています。

MZ:最後に、両社今後の展望をお聞かせください。

簗島:弊社もCookieレスの領域には前々から力を入れてきましたが、これまではどちらかというとターゲティングを重視し、効果測定はプラットフォーム側、ツール側に頑張ってほしいと思っていました。ですが、CAPIの導入をサポートしたりする中で、効果測定の部分でもみなさんが非常に困っていることを実感したので、効果測定の領域でも僕らの知見を活かして、ソリューションやサービスを広げていく考えです。

 そして、私は、データマーケティングにおいて「プライバシーを毀損すれば毀損するほどパフォーマンスが上がる」というのは正しくないと考えています。利用者にとって不快な広告が出てしまうのは、テクノロジーに追いついていない部分があるからで、データマーケティングは利用者にとってもメリットがあるはずなのに、デメリットのほうが大きくなってしまっているというのが現状です。プライバシーの犠牲の上でデータマーケティングのパフォーマンスが成り立っているという概念を、僕らがテクノロジーで変えていきたいですね。

近藤:我々も「プライバシーの保護とパーソナライズド広告は相反するものではない」という考えを強く持ち、弊社のソリューションを通してCookie規制に対する様々な選択肢を広告主に提供していきたいと考えています。ですが、CAPIの実装ひとつとっても、やはり我々一社だけではその必要性を説くことも、実装のサポートや導入後のメンテナンスを行き届かせることもできません。インティメート・マージャーさんはじめ、代理店やパートナー企業の皆さんのお力を借りながら、ソリューションを拡大してければと思います。

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2022/09/20 11:00 https://markezine.jp/article/detail/39876

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