サイトを最適化する5つの重要ポイント
——では、どのようにして改善していけば良いのでしょうか?
橘:戦略、KPIを定義したうえで、WebサイトにおけるKPIを最大化していくためには、大きく「流入」「製品サイト」「フォーム」、この3つの改善が必要です。
流入については、興味深いデータがあります。「BtoBのデジタルマーケティング戦略ラボ」を運営する桂川誠さんが、2020年にGoogle検索の順位別にクリック率を計測しました。すると、検索順位1位のページのクリック率は32%、2位が21%、3位が12%、4位が9%、5位が7%……というように、検索結果1P目合計クリックシェアが90%を超え、2P目以降は2%台以下という結果となりました。つまり、1万人が同じキーワードを検索して、3,200人は1位のページに行くということです。2P目以降だと200人です。3,200人と200人、その差は大きいですよね。
では、「流入」「製品サイト」「フォーム」の3つを改善し、サイトを最適化していくためにはどうすればいいか。重要なポイントは5つあります。

橘:1つ目は、自社サイトを数字で正しく知ること。自社サイトの正確な現状を把握し、今どれだけの損失を生んでいるのかを数字として知っておくことが重要です。損失の例として、先程述べたGoogle検索を使ってみてもいいでしょう。自社サイトが押さえておくべきビッグキーワードをいくつか検索し、自社サイトが検索順位何位にいるのか、競合他社は何位にい るのかを一覧にしてまとめていく と、流入時点での損失が見えてくるでしょう。
2つ目は、訪問者が知りたい情報に容易にたどり着ける製品サイトにすること。顧客起点での製品カテゴライズ、情報構造、ラベル、ナビゲーション設計にすることで、情報を見つけやすいサイト、つまり訪問者にとって使いやすいサイトにすることが重要です。
3つ目は、訪問者が知りたいコンテンツを量・質ともに揃えること。成果につながらないサイトというのは、大体が「これは誰宛なのか?」というコンテンツを作っていますね。ターゲットを明確にし、顕在層から潜在層にまで必要としている情報を揃えていくことが重要です。
4つ目は、検索エンジンに正しく伝わるよう適切なコードを書くこと(適切なコードを書くことは、ユーザビリティやアクセシビリティにも役立ちます)。先程も述べましたが、検索順位は成果を決定する非常に重要なポイントです。
5つ目は、KPIに貢献するリード収集設計にすること。リード収集設計とは、どのポイントで、どんな種類のリード収集をするかというのを考えることです。ホワイトペーパーをダウンロードするときはメールアドレスのみ、詳しい問い合わせをしたい場合は企業名や電話番号まで必要、といったように戦略ごとにわけてリード収集の設計を構築していくことが重要です。
