認知層・理解層の支援にも強いRMP - Connect
MZ:電通デジタルとして、具体的にはどのような支援をされているのでしょうか。
千葉:主に三つの部分でご支援しています。
(1)ターゲット抽出・策定
- メーカーやサービスプロバイダーの目的に沿ったターゲット抽出を行い、顧客セグメントを可視化
- 楽天が蓄積する消費行動分析データに基づく購買確率の算出
(2)主要プラットフォームとの連携
- 楽天が蓄積する消費行動分析データで作成したセグメントに対して、SNSや動画配信プラットフォーム等にて広告配信
- 各プラットフォーム事業者のデータクリーンルームを活用し、楽天が蓄積する消費行動分析データとプラットフォーム事業者データ、適正に取得した第三者データを安全に連携した各種分析・検証の実施
(3)オンライン・オフラインの効果検証
- インターネット・ショッピングモール「楽天市場」における、広告による態度変容・購買リフト検証
- 楽天のオフラインデータやレシート購買情報に基づく態度変容・購買リフト検証
千葉:楽天といえば「楽天市場」のイメージが強いためなのか、クライアント様が楽天に求める価値は購買検討層向けに偏りがちですが、プランニング次第では認知層・理解層向けの施策へ活用ができるという特長を伝えていきたいと考えています。
通常媒体と比較して「広告認知が23%向上」
MZ:RMP - Connectの先行利用について、実際の活用事例をお教えください。
千葉:まずは、一つ目の事例についてご紹介します。施策KPIが態度変容(ブランドリフト)の案件での検証です。
「広告配信プラットフォーマーで設定可能なターゲティング」と「楽天データを使ったターゲティング」を比較したところ、後者のほうが広告認知はプラス23%。購入意向も2倍以上の結果となりました。広告を届けるリーチ単価では、多少高くなる傾向がありますが、ブランドリフトの視点で見ると「楽天データを使ったターゲティング」の方がコスト効率で勝る結果でした。
二つ目の事例は「店頭での売りに繋がる、オンライン広告での訴求軸」を検証した事例です。
これまではオンラインにて広告クリックベースで見ていく検証がセオリーでしたが、今回はオンラインでの広告訴求に対してオフラインでの購入を紐づけた検証に切り替えられたのが大きなポイントです。この施策を通して得られた示唆を、オンラインに留まらないマーケティング施策、具体的にはSNS投稿内容やPOP、対流通への営業トークなどに活かしていく見込みです。
三つ目はターゲット抽出の事例です。
食品や飲料、消費財などの購入サイクルが短い商品の訴求を行う際、購買データを使ったプランニングとしては「該当商品を買う人=過去に該当商品を買ったことがある人」という設計を行うのが一般的です。
今回の事例ではもう一歩踏み込んで、「広告接触者は、他にどんな商品カテゴリに対して購買意向があるのか。その中でも広告効果が期待できそうな集団(次回施策における新たなターゲット群)はどれなのか」を可視化する検証を行いました。今回の商品の場合、日用品やカウンターフードの購買者に広告効果が見込めることがわかったので、次回施策のプランニングに活かす方向でご検討いただいています。
深田:「対象商品を買った人に、このようなポテンシャルがあります」というセグメントは、見えないターゲットの発見につながりますし、クライアント様へ新たな施策を提案できるメリットがあります。今後もっと積極的に取り組んでいきたいポイントと考えています。