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時事イベントに見るスポーツマーケティング入門

ヒトラーもやったスポーツマーケ 「日本代表」を応援するPR効果とは

 先日のオシム監督の「ベンチに座りたいが、ベンチで死にたくない」会見、ちょっとさびしかったですね。しかし、岡田監督率いるサッカー日本代表は、2010年ワールドカップに向け、バッチリ9月からの最終予選進出を決めました。オリンピックでもそうですが、なぜ「日本代表」を応援していると、素直に「ニッポン」と叫んでしまうのでしょう。このプチ・ナショナリズム、効果も含め、スポーツマーケで分析します。

「ゴールを決めたらビール一生分」のメリット

 今年行われているサッカーの年欧州選手権で、共催国であるオーストリアのビール会社が、1次リーグB組でのポーランド戦とドイツ戦でゴールした自国選手に、ビールを一生分無料で提供すると発表した。

 ビール会社オッタクリンガーのメンツ最高経営責任者(CEO)は、今回のビール無料提供の発表が、オーストリアチームが勝利するための動機付けになるだろうと述べている。一体、この会社にとってどういう利益があるのだろうか?(利益がないのであれば、株主は納得すまい。)

 第一に考えられるのは、スポーツの国家代表を支援することによるPR効果である。スポーツを通したマーケティングは、スポーツマーケティングの重要な機能だ。

 スポーツ界ではこの手の話は掃いて捨てるほどある。たとえば、東京五輪でマラソン2連覇した「裸足の英雄」エチオピアのアベベは、帰国後、軍隊で2階級特進して大尉になった。おそらく、日本の自衛隊でも同じような配慮はなされているはずだ。

 「ドーハの悲劇」で、ホイッスルを聞いた日本代表ががく然としている一方で、辛うじて出場権を得た韓国は、急きょ大統領が衛星回線で選手の労をねぎらった。そして、選手たちに何頭分かの牛肉と年金を約束したのではなかったか、と記憶している。

 韓国では、スポーツの国際大会でメダルを取ると、兵役が免除されるとも聞いた。こういう形で目の前にニンジンをぶら下げられれば、確かに根性の入り方は違うだろう。「きれいごとだけでは勝てない」という聞きなれた議論が浮上するわけだ。

 第二に、世界を舞台に戦う自国チームを支持すれば、「ナショナル」な企業としてPRができるというメリットだ。詳しく説明する前に、ここで「スポーツとナショナリズム」という問題に触れないわけにはいかないだろう。

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この記事の著者

広瀬 一郎(ヒロセ イチロウ)

1980年株式会社電通に入社。ワールドカップをはじめ、サッカーを中心とした団体スポーツのイベントを多数プロデュースする。1994年に「2002年ワールドカップ招致委員会」事務局に出向、1999年にはJリーグ経営諮問委員会委員就任、2期4年を務めた。豊富な経験に、スポーツにビジネス・メソッドの活用を訴える先駆的視点を持ち合わせた、スポーツマーケティング分野の論客。著書は『スポーツ・マネジメント入門』『「Jリーグ」のマネジメント』(ともに東洋経済新聞社)など多数。2008年、多摩大学・大学院教授に就任。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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