デジタル中心から、マスも含めたマーケティングにシフト
MZ:SHElikesは、2022年1月にテレビCMの放映もスタートされました。マーケティング施策の規模もフェーズも変わってきているのではと想像しますが、いかがですか?
大森:そうですね。元々はデジタル中心に広告を展開していましたが、テレビCMの放映を皮切りに、直近ではOOHの展開や峯岸みなみさんを起用したキャンペーンなども行っています。「女性のキャリアの課題と言えばSHE」という認知想起を上げていかなければならないフェーズに来ているので、集客に直結するダイレクト広告から、マスプロモーションも含めたマーケティングへシフトさせてきました。
MZ:そうした中で、Instagramはどのような位置づけにありますか?
大森:SHEのサービスは、ターゲットが20~30代の女性なので、ここにアプローチするためにInstagramは必須のメディアだと思っています。SHElikesの無料体験レッスンに来て下さった方に聞くと、「Instagramの広告やアカウントを見て来ました」という方が非常に多くて。認知から獲得までしっかり繋げられるという点で、Instagramは非常に重要なメディアだと位置づけています。

大原:Instagram内の面でも位置づけは異なります。フィードはフォロワー以外にも届きやすいので「新規ユーザーに向けた認知拡大」を目的に運用していますし、ストーリーズは「フォロワーとのコミュニケーション」「新規ユーザーによりSHElikesを好きになってもうための動機付け」として曜日ごとに決められたコンテンツを配信しています。リールは、特にリーチが伸びやすいので「新規ユーザーへの認知拡大」と「シグナルの蓄積(利用者データの蓄積)」、インスタLIVEは「受講に迷われている方に向けたライトな説明会もしくは最後の後押しをする場」として運営しています。
Instagramへの溶け込み方/寄り添うことで共感を生み出す
MZ:Instagramで認知~集客~獲得まで様々な施策を展開されている中で、特に大切だと思われていることは何ですか?
大森:重要なのは、いかにInstagramという世界に溶け込めるか、ではないでしょうか。SHElikesはファッションやコスメ、フードといったジャンルではなく“仕事”や“キャリア”に関するサービスですから、見た瞬間に「私向きではない」と思われてしまう可能性があります。一方で、「自分の人生はこのままでいいのか?」「自分の仕事はこのまま安定なのか?」と、みんな普遍的に持っている“なんとなくのモヤモヤ”はあるはずです。そこに寄り添うことで、Instagramでも自分ごととして共感を生み出せると思っています。
大原:Instagramは、コンテキストよりもビジュアルで見られている媒体だと認識しています。実際に、SHElikesの会員になって下さった方に聞いてみると、「Instagram広告のクリエイティブやコピーが刺さって体験レッスンに申し込んでみました」と言ってくださる方が多いのです。SHElikesの世界観にビジュアルを入り口に共感し、「こんなデザインを私も作れるようになりたい!」と来て下さる方もたくさんいらっしゃいます。

学生の頃から、女性のキャリアや生き方に興味を持ち、「女性にまつわるあらゆる固定概念やらしく生きるための縛りをなくしたい」という思いで、学生団体の立ち上げや女性向けメディアでインターンを経験。その中でボランティアの限界を感じ、ビジネスを学ぶため新卒ではリクルートに入社。ブライダル事業部で営業職に従事する中、より理念に直結した仕事ができる場を探していた時にSHEに出合い、副業からスタートし一号社員として入社した