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リクルートのマーケターに聞く、キャリアと組織のギモン

支援会社と事業会社、マーケターの仕事はどう違う?それぞれの特徴とメリットとは

 マーケターのキャリアにおいて、よくある悩みの1つが「事業会社・支援会社どちらにいくか」だ。実際、どの程度異なり、どのような資質が求められるのだろうか。本記事では、事業会社・支援会社どちらの経験も持つ、リクルートの丸橋氏・酒井氏の話をレポートした。

支援会社で培った、成果へのコミット力

──自己紹介をお願いします。

丸橋:私は新卒でメディアレップの企業に入社して、2016年に当時のリクルートライフスタイルへ転職しました。以降は「ホットペッパービューティー」「じゃらんnet」の広告運用に携わり、複数のプロダクトのマーケティングリーダーを経験し、2022年の4月からは、じゃらんnetのマーケティンググループのマネージャーを担当しています。

酒井:ECサイト関連の企業に入社し、Webマーケティングを担当しました。SEOのコンサルティング会社を経て、2013年に転職してきた形です。その後、スタートアップ2社を渡り歩いて、2020年にリクルートに復職しました。現在は、じゃらんnetなどの日常消費、AirレジなどのSaaSという2つの領域で、シニアマーケティングリードとしてSEOを担当しています。

──支援会社で身につけられたことは、どういったことでしょうか。

酒井:ウェブマーケティングの専門スキルと、仕事をするときのスタンスです。

 事業会社のマーケターは、最初から受け持つ商材などが決まっていることが多いですが、支援会社では、自分たちで仕事を勝ち取ることから始まります。そこで結果を出すことでお客様に満足していただき、次の仕事につなげていきます。

 そのため、仕事の正確性や成果へのコミットメントの重要性は、特に指導していただいたと記憶しています。支援会社で培った専門スキルやスタンスは、事業会社にいても社内での信頼関係の構築に役立っています。

丸橋:私は、社内の別の役割や職種の人と連携する姿勢、人の力を上手に借りる方法を学びましたね。

 メディアレップの企業で、自分一人で考えて作った資料を使って営業をしていたとき、なかなか成果が出ませんでした。そこで、エンジニアに製品の仕様のことを詳しく聞いてより知識を深めたり、運用担当のパートナーと連携したりして営業・運用体制を強化した結果、徐々に売り上げを増やせるようになりました。

 リクルートへ転職してからも様々な役割や職種の人と関わるシーンは多いので、このときの経験が活きていますね。

株式会社リクルート マーケティング室 販促領域マーケティング3ユニット 旅行領域マーケティング部 旅行マーケティング1グループ マネージャー 丸橋 允氏
株式会社リクルート マーケティング室 販促領域マーケティング3ユニット 旅行領域マーケティング部 旅行マーケティング1グループ マネージャー 丸橋 允氏

支援会社はHOW、事業会社はWHATを突き詰める

──支援会社・事業会社には、どんな違いがありますか。

酒井:「HOW」を突き詰めるのが支援会社、「WHAT」を突き詰めるのが事業会社と言えると思います。どちらにもそれぞれの要素は必要ですが、軸足をどちらに置くかが違います。

 支援会社の場合、お客様の業種や規模、プロダクトのクオリティーは千差万別です。ですから、それぞれの相談に対して答えを出していくうちに、HOWという引き出しのバリエーションに富んでいます。

丸橋:支援会社にいると、お客様からとても難しい相談を受けることがあります。そんなときも必死に考えて、ときには周囲の人にアドバイスを求めながら、最適と思われるHOWを提供してきました。そのたびにHOWの引き出しが広くなっていった実感がありました。

酒井:コンサルタントとしての仕事を継続していくためには、HOWのプロフェッショナルであり続けなければなりません。また困難な相談に対して真摯に対応していると、お客様と一種の信頼関係ができます。そうすると、相談の質がだんだん変わってきて、お互いにwin-winになるような、とっておきの情報をもらえる場合もあります。すると、HOWの質も変わっていく。そんな関係を築けることは、支援会社ならではの醍醐味だったなと思います。

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課題解決にこだわる事業会社、ある分野の専門家となる支援会社

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MarkeZine(マーケジン)
2023/05/23 09:00 https://markezine.jp/article/detail/42088

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