HOWの視点が欠けている社員に提供すべきものとは
──事業会社でHOWの視点が欠けている社員がいた場合、どのようなアドバイスをしますか。
酒井:今の仕事は、SEOを軸足としたマーケティング組織作りをしています。組織が進化し続けるためには、HOWの視点も身につけることも重要です。
SEOの最新状況をキャッチアップしていくためのマニュアル整備や研修の実施、社内外のトレンドを把握するための会議体運営などをしています。また、社外からの情報収集も大切だと考えており、外部講師によるプライベートセミナーの企画や、海外SEOイベントへの参加も奨励しています。一連の業務の中で自然とHOWが身につくように組織を作っていっています。
丸橋:私の場合は、社内の別の役割や職種の人と直接会う機会を作ってあげるように心がけています。話の中から、別の立場の人のHOWが垣間見える瞬間を作っていくイメージです。そういう小さな気づきがアイデアを引き出すきっかけになり、成功体験につながっていくと思います。今後はその体験を、増加させていきたいですね。

先のことは、あえて考えない
――最後に、今後の展望や展開について教えてください。
丸橋:3年以上先のことは、あえて考えないようにしています。自分の考え方はもちろん、周囲の環境も変わっていくでしょうから。
私個人としてはマーケティングという軸の中で、ソリューションを選ばず、全方位的なマーケターになることが理想です。一方で、マネージャーとしては誰かひとりで成り立つような組織にしたくはありません。多種多様な価値観やキャリアのマーケターが、良い意味でスタンドプレーを織り成すような組織にしていきたいと考えています。
酒井:私もあまり長期的なプランはないんですよね。長期で計画するというよりは、目の前のことをコツコツやっていくと、どうしてもその環境にいては越えられない壁が立ちはだかってくる。いままでも、その壁を越えるために選択をしてきましたし、これから先もきっとそうなのだろうなと思います。