見よう見まねでN1インタビューを開始、すぐに大きな変化が
西口:これは、アソビューに限らず、多くの企業でよくあるケースです。自分たちがメインの顧客層と捉えているターゲットが、実はあまり事業に貢献していない。短期で見た時の数値が高くても、中長期の累計で見ると顧客構成が違うものになる、つまりパレートの法則の逆の現象が起きているケースです。
MZ:最初は半信半疑だったということですが、そこからどう改革を進めていったのですか?
宮本:「とりあえず30人、お客様と話してみなさい」という宿題をいただき、見よう見まねでN1インタビューを始めました。「1週間に2~3人のお客様にはお話を聞こう」「N1インタビューの時間は死守しよう」ということで、代表の山野と私のスケジュールを多少無理やりにでもブロックしていましたね。
西口:初めの頃、山野さんに「N1インタビュー、どうでした?」と聞いたら、「いや、本当に大変でした……!」と汗をかき答えられたのをよく覚えています。ですが、N1インタビューを進める中で、アソビューの幹部のみなさんの、顧客に対する解像度がぐっと上がっていったことも覚えています。数ヵ月で、メインの顧客層をファミリー層に切り替える意思決定をして、次の段階へ入っていかれました。
宮本:N1インタビューを始めた当初は、お客様に何を聞けばいいのか、まったくわからなかったんです。もちろん、インタビューで質問する内容のテンプレートは作っていたのですが、最初は不安でしたし緊張しました。今思うと、それくらい顧客解像度が低かったんだと思います。ですが、10人くらいのお客様とお話しするうちに、どんどん楽しくなってきて。当時から現在までN1インタビューはずっと継続しており、私にとってもアソビューにとっても、欠かせないものになっています。
アソビュー!の顧客起点マーケティング事例の詳細は、アソビュー 専務執行役員 CSMO 宮本武尊氏による全3回の寄稿「アソビュー録:顧客起点マーケティングの実践例」で公開しています