電通は、国内電通グループ横断でSDGsに関するプロジェクトを推進する「電通Team SDGs」のもと、第6回「SDGsに関する生活者調査」を実施した。
SDGsの「内容まで含めて知っている」人、第1回調査から11倍以上に
SDGsの認知率(「内容まで含めて知っている」「内容はわからないが名前は聞いたことがある」の合計)は91.6%で、前回の2022年1月に実施した第5回調査の86.0%から5pt以上増加した。
また、「内容まで含めて知っている」と回答した人は、40.4%となり、2018年2月に実施した第1回調査の3.6%から11倍以上増加したことがわかる。
「内容まで含めて知っている」と回答した人の性年代別内訳では、女性10代が72.4%、男性10代が58.5%の順に割合が高くなった。2017年3月公示の新学習指導要領で掲げられた「持続可能な社会の創り手」の育成について、小中学校に続き、高等学校でも2022年度より始まったことから、10代の内容理解度が年々高まっていることが要因として考えられるという。
SDGsの認知経路は「テレビ」が63.5%で最多 「SNS」からは10~20代の男性が多い
続いて、「SDGsの認知経路」について調査を行った。1位が「テレビ」で63.5%、2位が「報道機関や情報機関のWEB・SNS・アプリ」で37.6%、3位が「新聞」で23.8%の順で多くなり、前回調査と同様の傾向となった。
また、認知経路について、「SNS」と回答した人は12.7%となったが、その性年代別内訳では、男性10代が33.1%、男性20代が34.0%となり、全体の12.7%よりも20pt以上割合が高くなった。
SDGsについて、約9割がポジティブな印象
SDGsを認知している人によるSDGsに対する印象を聞いたところ、良い印象(「とても良い印象」「良い印象」「どちらかというと良い印象」の合計)を持つとポジティブな回答をした人は87.3%となった。
性年代別内訳では、女性70代が96.5%と最も割合が高い結果となった。
15のテーマについて「食品ロス」は、認知度・理解度ともに最も高い
サステナビリティに関連する15のテーマについて、認知度(「内容を詳しく説明できるくらい知っている」「簡単な内容なら説明できるくらい知っている」「説明できるほどではないが、一応内容まで知っている」「聞いたことがある程度」の合計)は、「食品ロス」が92.6%、「ジェンダー平等」が90.2%、「再生可能エネルギー」が90.1%と高い結果になった。
次に、理解度(「内容を詳しく説明できるくらい知っている」「簡単な内容なら説明できるくらい知っている」の合計)を調べると、「食品ロス」で35.9%、「再生可能エネルギー」で24.1%、「ジェンダー平等」で22.8%の3つが高い結果となった。
約8割の人が、企業がSDGsに対して積極的に取り組むと、良い評価につながると回答
79.3%の人が、SDGsに対して企業が積極的に予算や人員をかけて取り組むことに対して、良い印象が強くなる、好感度が上がるなどの影響があると回答をした。
具体的には「その企業の良い印象が強くなる」が59.1%、「その企業の好感度が上がる/応援したくなる」が56.5%、「その企業への信頼感が増す」が55.9%と高い割合になった。
このように、SDGsへの取り組みが生活者へ伝わると、企業のレピュテーション向上につながることがわかる。
また、企業がSDGsに予算や人員をかけると「その企業の良い印象が強くなる」と回答した人に、企業に積極的に推進してほしいテーマを聞くと、「食品ロス」が63.2%、「再生可能エネルギー」が58.6%、「気候変動対策」が46.5%の順で割合が高くなった。
【調査概要】
エリア:日本全国
条件:10~70代の男女
サンプル数:1,400(性年代各100人ずつ、計1,400人を人口構成比でウエイトバック集計)
手法:インターネット調査
期間:2023年2月7日~2月10日
機関:電通マクロミルインサイト