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売上は昨対比1.3倍に!資生堂の好調ブランド「エリクシール」が抜本的に行ったCRM戦略の改善とは?

エリクシールが行った、CRMのKPI設計

 では、具体的には、どのようなKPI設計が行われたのだろうか。

 それまでエリクシールでは、「商品軸」でコミュニケーション施策を行うことが多かった。商品軸のコミュニケーションとは、たとえば新商品が出た時に「どのようにしてその商品を顧客に受け入れてもらうか」を考えるようなもので、CRMにおいては商品のリピートやクロスセルを狙うことになる。

 こうした商品軸でのKPIはそのままに、エリクシールでは新たなKPIとして「顧客軸」を追加。顧客のステージに応じたコミュニケーションを図れるよう、会員ランク(レギュラー、ブロンズ、シルバー、ゴールド)を設け、各ランクからツリー状に枝分かれさせる形でKPIを設定していった。

KPI設計の全体像
KPI設計の全体像
顧客軸で設定したKPI
【クリックして拡大】顧客軸で設定したKPI

 これにより、より顧客を細かく見ることができるようになったと小暮氏。さらに、商品と顧客の2軸で課題を見られるようになったことで「次に何をすべきか、施策の足し算と引き算で明確に考えられるようになった」と話す。

態度変容を促すキードライバーをいかに見つけるか?

 続いて、本題の顧客とのコミュニケーションについて、どこに着目し、どのような改善を行ってきたのかが紹介された。

 着眼点について、小暮氏は「お客さまの態度変容を促すキードライバーを見つけることを重視した」と述べる。具体的には、「購買行動など何らかの態度変容、認識変容が起こる時、複数の要素が組み合わせって起こることもあれば、1つのキーになるような要素が購買を促すこともある。どのような要素をオファーすることで、どのような変容が起きるのかを見つける作業を行なった」と補足した。

 小暮氏の話を受け、藤掛氏は「マーケターの勘と経験でやってしまいがちな部分だが、データを基にキードライバーを捉えることは重要。これにより、顧客のニーズやペインなどの大きなキードライバーを発見することができる」とする。

 CRMコミュニケーションとして実際に検証した事例を紹介したのは、エリクシールの支援を担当しているブレインパッドの児玉氏。児玉氏は、足し算をすることで成果の上がった施策と、逆に引き算をしてみることで成果が出た施策をそれぞれ紹介した。

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追加して成果が出た施策、勇気を出して止めてよかった施策

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この記事の著者

末岡 洋子(スエオカ ヨウコ)

フリーライター

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:株式会社ブレインパッド

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2023/11/02 12:00 https://markezine.jp/article/detail/43502

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