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MarkeZine Day 2023 Autumn

インサイトに基づくブランド開発で顧客純増 ランドセルブランド「天使のはね」の多角化による成長戦略

 ランドセル「天使のはね」で知られるセイバンが、新しいランドセルブランド「+CEL(セル)」を立ち上げるなど、ここ3年で事業を多角化し成果を上げている。ランドセル業界は少子化により競争が進んでいる中で、どのような成長戦略を描いているのだろうか。「MarkeZine Day 2023 Autumn」には、同社常務執行役員でありセイバン・ファミリア・カンパニー取締役の桒田(くわた)康治氏が登壇。新規ブランド立ち上げの背景や成果について語った。

6歳児人口の推移、2027年には80万人を切ると予想

 兵庫県に本社を構えるセイバンは、「お子さまとそのご家族の笑顔の創造」をミッションに活動している。2023年で創業104年目となり、70年以上前から製造しているランドセルで、長きにわたり業界のトップシェアを保ってきた。

 ランドセルは一般のカバンと違い、250個以上のパーツで構成され、工業製品に近しい存在だ。同社では、すべて国内の本社工場で製造している。また、全国14ヵ所のランドセル直営店とオフィシャル EC サイトを合わせたBtoCでの販売とイオンなどを中心とした大手取引先とでの販売となる。

 ランドセルは就学前の児童を対象にした業態だ。しかし厚生労働省によると、6歳児人口の推移について2021年までは100万人を超えていたが、2027年には80万人を切ると予想されている。

「しかしコロナ禍だった2020~2023年、売上はほぼ横ばいで、ランドセルはトレンドに左右されることなく一定の需要が見込める安定的な業態特性であるとも言えます。そのため中長期的な視点での成長を慌てることなく捉え、利益貢献できる事業に投資し、成長を企図することが我々の成長戦略のベースとなりました」(桒田氏)

株式会社セイバン 常務執行役員 兼<br />セイバン・ファミリア・カンパニー株式会社(ファミリアプリスクール) 取締役<br />桒田 康治氏
株式会社セイバン 常務執行役員 兼
セイバン・ファミリア・カンパニー株式会社(ファミリアプリスクール) 取締役
桒田 康治氏

製品軸とターゲット軸で事業を多角化

 セイバンの戦略では、事業構造を転換しながら5~10年後の持続的な成長を図っていく。またランドセル事業は「まだ取りきれていないシェアがある」と桒田氏は話し、収益性を高め、さらなる成長を目指すと語った。

「成長の一つの軸として、 製品軸が挙げられます。ランドセル製造で培ってきた機能性、耐久性、合理性を製品軸へと展開します。もう一つは、ターゲット軸です。ランドセルを購入したお子さんやそのご家族に、異なるサービスも提供します。そのようにターゲット軸と製品軸に事業投資をし、事業を多角化して成長を企図していきます」(桒田氏)

 同社は2021年、製品軸として大人向けバッグ「MONOLITH(モノリス)」の展開を始めた。当初はオフィシャルサイトと一部の大口取引先との協業を推進していたが、2021年12月には東京・丸の内に1号店をオープンさせた。続いて2022年7月には東京・青山、そして2023年7月には大阪店をオープン。2024年4月にも、1店舗出店が決まり、成長軌道に乗っている。

 ターゲット軸での展開としては、2022年に「SEIBAN スマイルメンバーズ」を立ち上げた。これはランドセル購入後の顧客へのサービス提供となる。ランドセルは、顧客との接点が入学時だけでそれ以後は途絶えてしまうものだ。しかし、ランドセルの購入後も引き続き顧客化するよう、リピートビジネスの装置を開始した。

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この記事の著者

平田 順子(ヒラタ ジュンコ)

フリーランスのライター・編集者。大学生時代より雑誌連載をスタートし、音楽誌やカルチャー誌などで執筆。2000年に書籍『ナゴムの話』(太田出版刊)を上梓。音楽誌『FLOOR net』編集部勤務ののちWeb制作を学び、2005年よりWebデザイン・マーケティング誌『Web Designing』の編集を行...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/02/29 07:30 https://markezine.jp/article/detail/43933

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