博報堂DYメディアパートナーズは、マーケティング・ミックス・モデリング(以下、MMM)を実践的に活用する方法について、Google Japanと協働しまとめたガイドブックを公開した。MMMをマーケターが使いこなすために必要な知識や、自社の事業実態に適したモデルの選定指針などを提示する。
MMMとは、広告出稿や売り上げなどのマーケティングに関連するデータを時系列で蓄積し、統計学を用いて分析する手法だ。各マーケティング施策の有無に基づいてデータを比較することで、その施策の事業成果に対する貢献度を明らかにする。
今回、Google Japanと博報堂DYグループはMMMの活用方法に関する共同調査を実施。マーケターが自社の事業実態に即してMMMを正しく実践的に活用するための方法をまとめた、ガイドブックを作成した。
同ガイドブックでは、MMMを活用するマーケターおよびモデル開発担当者のデータサイエンティストに向け、MMMでメディア効果を適切に推定するための重要なポイントを紹介する。
具体的には、「現在再注目されている統計的因果推論を用いた、妥当なモデル構造を検討する方法」として、仮定した真のモデル構造から正解となるダミーデータを生成しMMMによる推定値と比較。モデル構造がメディア効果の推定に与える影響を検討した。
またポイントとして、「メディア効果を適切に推定するには、妥当なモデル構造を採用する必要がある」「モデル構造はセールス方法によって類型化でき、オンライン型・ハイブリッド型・オフライン型の3類型がある」「特定したいメディア効果を識別するために因果グラフを利用してモデル構造を工夫することが有効である」の3点を挙げた。
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