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属性・行動データだけで真の顧客理解はできるのか?「顧客データ×商品データ」で生まれる新たな価値

鍵を握る「顧客データ」と「商品データ」の掛け合わせ

関口:ブレインパッドは、オンライン・オフライン問わず多種多様な顧客データを一元管理し、一人ひとりに最適な顧客体験の提供を実現するCDPを搭載している「Rtoaster」を提供してきましたが、商品情報との掛け合わせにも力を入れようとLazuliさんとの連携を進めようとしています。Lazuliさんは、商品情報を扱う企業が持つあらゆるデータを統合・加工し、シームレスな顧客体験を実現するSaaS「Lazuli PDP」を開発・提供されています。

 CDPは理解していても、PDPはわからないという方もいると思います。あらためてPDPとは何か、教えていただけますか。

萩原:CDP(Customer Data Platform)が顧客理解のためのデータベースだとすると、PDP(Product Data Platform)は商品理解のためのデータベースです。CDPとPDPを掛け合わせることで、より具体的なクラスタリングが可能になります

萩原:たとえば顧客情報のデータ分析を行った結果、「健康志向の人たち」といった大まかなクラスターしか見えてこなくても、商品データを分析し商品の理解度が上がっていくにつれて、カロリーオフ商品だけを購入する人や、有機のお茶しか飲まない人、コーヒーなら微糖まで許容できるがそれ以上の甘さは避ける人など、クラスタリングがより細分化され、精度の高いマーケティング施策を打ち出せるようになります。

関口:レコメンドの精度も上がりますよね。お客様もレコメンドされて商品を購入することに慣れてきている今、レコメンドエンジンそのものが顧客体験とパーソナライゼーションにおいて非常に重要な要素になっており、その質を磨いていくことの必要性を感じています

「Rtoaster」×「Lazuli PDP」で、データの新たな価値を作る

関口:ブレインパッドは「Rtoaster」を通して、これまで多くの企業様に消費者の行動ベースのレコメンドエンジンを提供してきました。一方で、特定の業界や商材に対しては商品ベースのレコメンドエンジンを提供しており、結果を残しています。たとえば動画メディアのパーソナライゼーションは、ユーザーがどの作品を視聴したか、つまり商品情報ベースです。他にも行動データと商品データの掛け合わせにより生まれるシコウ(嗜好・志向)データの活用により、成果が得られた企業様もいます。

関口:このように業界や商材の特性次第で、行動ベース、商品ベース、もしくは掛け合わせでレコメンドしたほうがよいかは変わるのですが、多くの企業様は選択肢があることに気づいていないのが現状です。たとえ商品データを活用しようとしても、冒頭に紹介したようにデータ分析ができる状態ではないという壁にぶつかることもあるでしょう。

 これまで一部のお客様で実現できていたことを、「Rtoaster」と「Lazuli PDP」の連携によって、より広く展開し、新たな価値を提供していきたいと考えています。これこそが、ブレインパッドの使命だと私は思っています。業界や商材に関係なく、商品マスターには何かしらの魂や思いが込められているものです。その価値を広く届けるための仕組みを作っていかなければなりません。

 また、CDPとPDPを統合してワンプラットフォームにせず、分けて運用するという方法は、実務に即した形での最適化を図る、新たな解決策の一つとして僕たちが提案しているものです。

萩原:商品情報の活用方法は、施策により様々です。レコメンデーションに使用したい商品情報と、サプライチェーンで使用したい商品情報では、必要とされる情報の形式や内容が異なります。もし、これらの情報を一つのデータベースに統合してしまうと、各施策に合わせて個別最適化することになってしまいます。その結果、本来の目的が見失われたり、他の用途で使いやすい状態にならなかったりする可能性があるため、データを分けて管理し、施策に応じて連携させることで、効率的にデータを活用できるようにしています。

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生成AI活用にも「データの質」が重要

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この記事の著者

和泉 ゆかり(イズミ ユカリ)

 IT企業にてWebマーケティング・人事業務に従事した後、独立。現在はビジネスパーソン向けの媒体で、ライティング・編集を手がける。得意領域は、テクノロジーや広告、働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:株式会社ブレインパッド

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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2024/08/01 12:00 https://markezine.jp/article/detail/46032

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