自社の現在地を把握する「プロセスマップ」とは?
プロセスマップは、自分たちの現在地を把握するために用います。マーケティング組織の立ち上げ初期から、より成果を上げられるようチームの実行力を高めていく段階までのプロセスが示されています。

なぜ、BtoBマーケティングの成功には、プロセス含む全体像を把握することが重要なのか? まずはその前提を再確認した上で、プロセスマップの詳細・特徴・使い方を動画で見ていきましょう。
追加解説:プロセスマップの使い方
最後に、プロセスマップの使い方について、富家さんに追加解説をいただきました。BtoBマーケティングをチームで進めていく時に、有効に活用できるポイントも紹介いただいています。
プロセスマップの有効な使い方
まずは、自分たちの現在地をプロセスマップで把握しましょう。プロセス1~8の実践度合いをチェックしてみてください。おそらく大半の方は、プロセスマップに記載されているアクションのほとんどが未着手か、あるいは中途半端に手をつけた状態になっているのではないでしょうか?
その状態からで大丈夫なので、順番に自身で指差し確認しながら、できていること、できていないことを整理してみてください。1~8のプロセスでできていないことや取り組みが不十分なところが、自分たちの現在地だと思ってください(すでに施策を実行して5の位置にいるように見えても、2のEが不十分だとまだ立ち上げフェーズといえる)。
プロセスマップを活用するうえで重要なポイントが2つあります。1つ目は、プロセスは一度通ったら終わりではなく、何度も何度も全体を塗り直すようにプロセスをなぞるイメージを持つことです。ここで提示しているプロセスは、それぞれを完ぺきに仕上げなければ次に進めないようなものではありません。
むしろ、あらゆるものを同時並行で進めていかざるを得ない状況の中では、重要度の低いアクションにリソースを投下しすぎてしまうことにもつながります。環境や状況が変化するたびにプロセスマップを見ながら全体像を確認し、取り組みが足りていないところはどこか? 次に何をすべきか? 注力すべきアクションは何か? を見定めるのに活用していただければと思います。ただ、迷ったら番号が若い順に着手するようにしてください。
2つ目は、関係者と一緒に指差し確認をすることでプロセスそのものへの理解と、目的や方法の共通理解をつくることです。現場でよく、マーケティング組織と関係者間でマーケティングに関する知識や経験にギャップがあることで、実行しようとしているアクションに理解や協力が得られないという問題が起きます。
信ぴょう性や納得感という意味でいえば、とくに未経験者で構成されたマーケティング組織の場合は説明にかけるコストも膨らみがちです。説得材料の1つとしてこの「プロセスマップ」を活用することで、説明を含めた調整にかけるコストを圧縮しスムーズな合意形成を図ることが可能になります。皆さんがイチから資料に起こす必要はないので、ぜひ有効活用してください。
(書籍『最高の打ち手が見つかるマーケティングの実践ガイド 3つのマップで戦略に沿った施策を実行する』から一部抜粋して掲載)
次回、自社の現在地を踏まえた最適な「指標」を確認するキーポイントマップの特徴・使い方の解説動画も近日公開予定です!