「どこかで聞いた……」を防ぐチューニング方法とは?
道上:どうしてもリーダーや話題の企業は限られているので、他のイベントと登壇者が重複するケースが出てきます。聴講者が「それ、どこかで聞いたな……」とならず、自社らしいイベントを作るために心がけていることはありますか?
阿久津:特に著名人や外部有識者に依頼する場合、講演できるテーマや内容がある程度決まっています。個々のイベントのテーマに合わせてゼロから講演内容を用意いただくといったことや講演テーマを大幅にカスタマイズしてもらうのは難しいのが実状です。このため、弊社では、可能な範囲でテーマに沿ったエッセンスを加えていただけるようにお願いをしています。特に依頼のタイミングで来場者属性やテーマ、講演タイトルと概要の案をきちんと用意しておくとマッチ度は大きく上がると思います。
土谷:著名な方に登壇してもらう場合は、事前ブリーフィングができないケースも多いことは留意しておいたほうがいいかもしれません。イベントのテーマや参加者の属性、期待される講演内容など、「最低限ここは押さえてほしい」という情報を伝えておくことが基本となります。
集客ターゲットに合わせたメディア活用が不可欠
道上:企画と並んで頭を悩ませるものが集客です。私たちもいろいろ工夫をしていますが、猿人様はどのような集客支援をされていますか?
阿久津:猿人ではクライアントのハウスリストを活用したメール配信に加え、メディアやデジタル広告を活用した集客支援を行っています。たとえば、金融業界の顧客が多い場合には金融業界の専門誌やWebメディアを選定して提案しています。さらに注力したいソリューションや分野がある場合には、その業界に合致したメディアへの掲載も提案します。ターゲットの特性に合わせ、リーチしやすい媒体を選定することが重要ですね。
道上:近年はSNS広告の活用も広がっていますが、猿人様ではいかがでしょうか?
阿久津:もちろん、SNS広告やYouTube広告なども活用しています。ただ、認知獲得としての活用がメインであり、登録獲得という目的では、さらなる打ち手として、動画広告やオフラインも考えることが多いですね。
土谷:アンケート結果では、大型イベントの認知経路は「DM、手紙」(77.8%)、「情報メディア」(63.0%)が上位を占めており、まさに実態に沿った結果と言えます。一方、「デジタル広告」「社内からの紹介・口コミ」(いずれも20.4%)「ソーシャルメディア」(18.5%)はまだまだ限定的です。しかし、普段の情報接触の頻度を考えると、この領域はまだまだ伸びしろがあると感じます。
情報システム担当者300名に聞いた、参加したいイベントとは?
記事内でも紹介している、情報システム担当者に行った調査結果を実際にご確認いただけます。ぜひ、イベント企画の立案にお役立てください。