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電通、「欲望未来指数」と「欲望トレンド2025」を発表 2025年のキーワードはポジティブ・ブースト

 電通の消費者研究のプロジェクトチーム「DENTSU DESIRE DESIGN(以下、DDD)」は12月4日、消費に対する欲望の増減を予測する「欲望未来指数」と、2025年の消費者の欲望のトレンドを予測する「欲望トレンド2025」を発表した。

 欲望未来指数は、2021年から実施している「心が動く消費調査」を基に、消費者の「欲しい・したい」という気持ちの増減を可視化したもの。現代の消費者が持つ43種の「根源的欲求」と105種の「価値観基盤」、また「これから欲しいもの・したいこと」といった消費につながる具体的な意欲を基に算出している。

 一方、欲望トレンドは、DDDが提唱する11の欲望を基に社会現象を欲望の観点から分析し、今後の日本社会における欲望が複数のトレンドに集約していくと予測するもの。様々なヒット商品や流行現象などとDDDの独自知見やコンテンツ分析を掛け合わせることで、消費者の内面にある満たされた気持ちや思考を抽象化し、翌年以降にトレンドになりそうな欲望の兆しをキーワードとして抽出する。

欲望未来指数は2024年5月から約30pt上昇

 まず、最新の欲望未来指数を見ると、2024年5月に実施した前回調査と比較して、30.4pt上昇し255.4という数値に。これは、2023年11月の水準と同程度まで回復しており、経済の停滞や物価高などを背景に欲望を抑えていた前回調査から、消費者の消費意欲が活発化していることが伺える結果となった。

【クリックすると拡大します】
「欲望未来指数」の推移

 なお、2023年11月より15〜19歳を調査対象に追加しているため、2023年5月以前の結果は参考値となる。また、2024年3月に発表した「11の欲望」のリニューアルを踏まえ、過去の指数についても改めて算出している。

外向き・内向きの両方向での欲望の高まりが見られる

 11の欲望を見ると、今回は9つの欲望が前回のスコアから増加した。昨今の金利上昇・円安・生活コスト増などに対応しながらも、消費者の消費意欲が再び高まりつつあると推察できる。

【クリックすると拡大します】
2024年11月調査における「欲望未来指数」と「11の欲望」

 また、欲望別に見ると、「他人という鏡に映した欲望」「資本集中型消費欲望」「守りたいものがある欲望」「愛がなくちゃね欲望」「あっ、コレわたしっぽい欲望」の5つが過去最高値に。特に、「他人という鏡に映した欲望」「資本集中型消費欲望」「守りたいものがある欲望」は前回調査から20pt前後増加した。

【クリックすると拡大します】
「11の欲望」の推移

 このことから、他者からの見られ方を気にする意識や、他者や社会に対する貢献意欲と同時に、自分の好きなもの・ことに対して集中的にお金を使いたいという欲望も上昇傾向にあり、外向き・内向きの両方向で欲望が高まっていることがわかる。

2025年のキーワードは「ポジティブ・ブースト」

 次に欲望トレンド2025を調査。その結果、2025年のメイントレンドになり得るキーワードとして「ポジティブ・ブースト」が挙げられた。

 ポジティブ・ブーストは、物価高や経済停滞などのネガティブな情勢に影響される日常において、明るく・優しく・楽しいモノゴトや、それらを連想させるような自分にも世界にもポジティブなものを選びたいという消費者心理のこと。

 目の前の消費においては、明るく前向きな気持ちでいたい、そういった気分にさせてくれるものに人々が引き寄せられる傾向がトレンドとして芽生えていることがわかるのだという。

 DDDは、ポジティブ・ブーストの具体的な事象として次の4つを挙げている。

  • 圧倒的成績や偉業を達成するアスリートや文化人に関連するアイテムで、ご利益にあやかりたい。
  • 商品そのものも、商品名も、優しさのフィルターバブルで包み込んだようなものに惹かれる。
  • 自身の生活スタイルにも「仲間がいる」安心感として「界隈」が心理的安全性を担保してくれる。
  • 自分の劣等感を吹き飛ばしてくれる“自己肯定感”を爆発的に上げるコンテンツが人気に。

【第9回「心が動く消費調査」概要】
エリア:日本全国
条件:15~74歳
サンプル数:計3000サンプル(15~19歳、20代~60代、70~74歳の人口構成比に応じて割り付け)
手法:インターネット調査
時期:2024年11月8日~11月13日
主体:電通 DENTSU DESIRE DESIGN
機関:電通マクロミルインサイト

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MarkeZine(マーケジン)
2024/12/10 13:15 https://markezine.jp/article/detail/47718

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