ベネッセコーポレーションは、45~69歳のミドル・シニア層を対象とした「学びに関するインサイト調査」の結果を発表した。
まず、働き方やキャリア、人生やライフプランの見直し状況を聞いたところ、「働き方やキャリアの見直し」に対して「行っている」と回答したのは14%。「人生やライフプランの見直し」を14.5%が「行っている」と回答した。
同社は、45~59歳のミドル層と、60~69歳のシニア層に分類。ミドル層は人生の後半に備えて自分らしい人生の基盤を固めたい傾向が強く、シニア層はただ漫然と余生を過ごすのではなく、「自分が主役の人生」を開花させたい願望が強い傾向があると分析している。
また、学びのニーズは職業や環境への適応スキルよりも「自分らしく社会とつながる学び」が重視されていた。男女別では、全般的に女性のほうが学びに対する意欲が高く、男女ともに40~50代は「好きなことで世に役立つ」ことに魅力を感じ、60代では「個人裁量で社会とつながる」ことを重視する傾向が見られた。
45~49歳の男性は「キャリアに対する不安」が強いものの、50~59歳になると大幅なキャリア変更は難しくなり、「人生の可能性」を模索し、60歳以降は「社会との新たな接点」を求める傾向にあります。自分が好きなことや興味関心を整理しながら、今後の人生の可能性を広げ、社会とつながる接点にもなるような学びをすることで意欲的に学ぶ傾向がある。
一方女性は、男性に比べて組織への所属への関心は低く、45~49歳は「キャリアと家庭の両立」を重視し、50~59歳は「スキル習得への強い意識」を持つ。そして60歳以降の「社会とのつながり」を見据え、組織の内外を問わずに活躍できるキャリアや人生設計を叶えられる学びを行う傾向があると同社は考えている。
【調査概要】
■「ミドル・シニア層の学びに関するインサイト調査」
対象:45~74歳の男女306名(定性)/45~69歳の男女982名(定量)
期間:2024年8月20日~22日(定性)/2024年9月25日~27日(定量)
方法:インターネット調査(定性・定量)
※本調査では調査結果の傾向の違いから(ミドル層:45~59歳、シニア層:60~69歳)と定義。
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