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第108号(2024年12月号)
特集「2025年・広告の出し先」

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中山さん、コンマケのモヤモヤに答えをください。

生成AIで作る記事…本当に読者に響いていますか?【コンテンツマーケティングの誤解】

3. AIと人間の役割を組み合わせるポイント

 AIの「量産性」と人間の「創造性」でタッグを組むことで、より質の高いコンテンツが生まれます。

画像を説明するテキストなくても可

AIを初期段階で活用

  • アイデア出しや骨子作りにAIを活用し、作業の方向性を早期に確定する
  • 選択肢を複数提示させ、人間がその中から最適なものを選ぶ

人間が「最後の仕上げ」を担当

  • 生成された文章をベースに、独自の視点や表現を加え、ターゲットに響く内容に仕上げる
  • 特に、共感・説得力・ブランドの一貫性を担保する作業は人間が行う

プロセスのループを回す

  • AIのアウトプットを受け取り、それを人間が編集した後、さらにAIに再調整を依頼するなど、双方向的な活用を進める
  • 例:AIが生成した骨子を編集→内容を深めるアイデアをAIに再リクエスト→人間が最終仕上げ

4. 効果的な役割分担の実例

 たとえば、ブログ記事制作の場合で言うと、こんなフローでしょうか。

【AIが調査・構成案を作成】SEOに基づく見出しと関連情報を整理する

【人間が独自性を追加】企業独自の視点や実績を反映させる

【AIが補助作業を継続】見出しごとの深掘りや言い回しの調整をサポート

【人間が仕上げを担当】読者への共感を意識したトーンや最終編集を行う

【AIが最終チェック】ヌケモレ、誤字脱字、ロジックの確認をフィードバックする

 「AI→人→AI→人→AI→完成」という流れ。面倒はAIに任せ、人が整え、最終的な手柄はすべて人のものにすれば良いのです。

“AIっぽさ”の正体とは?

 AIと二人三脚でコンテンツを作ると、どうしても「AIっぽさが残る」ものです。その理由は大きく分けて三つあります。

1. テンプレート的で均一な表現

 AIは膨大なデータセットを基に文章を生成するので、そのアプローチには一定のパターンがあります。学習データを基に「正しい」文法や一般的な構造を選ぶと、文章が整いすぎてしまい、人間ならではの偶発性やユニークさ(=個性)が欠如します。また、独特な言い回しはせず、無難な表現を選ぶ傾向があるのもAIっぽさの要因です。

2. 文脈の浅さ・背景知識の欠落

 AIは、背景や文脈における「人間的な深み」を再現するのが苦手です。表層的な情報を組み合わせることはできても、「行間のニュアンス」や「文化的文脈」を理解できず、微妙な比喩や皮肉、感情的な機微が欠けてしまいます。また、経験そのものを持たないため、「生きた言葉」や独自の視点が反映されず、文章に深みやリアリティを感じにくくなることも、違和感の原因です。

3. 不自然な言葉選びやトーンの不一致

 AIは特定の情報を伝えるために、過度に装飾的な表現や冗長な説明を行うものです。これが「必要以上に説明的」「わざとらしい」と感じられる要因になります。特に、人間が書く際に生まれる自然な揺らぎや温かみが欠けることで、文章全体が冷たく感じられることがあります。

 あらかじめ例文を大量に読ませて、特定の書き手のトンマナを覚えさせてクローンにする、といったように、人間らしさをGPTsに学ばせることもある程度はできるでしょう。しかし、所詮は表面的な模倣に過ぎず、これもまた限界があるのです。

 では、どうすれば良いのでしょうか?

次のページ
AIっぽさから脱し、心に刺さるコンテンツを生み出す方法

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中山さん、コンマケのモヤモヤに答えをください。連載記事一覧
この記事の著者

中山 順司(ナカヤマ ジュンジ)

SEO・ソーシャル・動画の3領域でのコンテンツ企画と制作が得意な生粋のコンテンツクリエイター。ソフトバンク、楽天トラベル、Six Apart、freee、ファベルカンパニーを経て2024年に独立。コンテンツマーケティングを専業とし、オウンドメディアとYouTubeの設計 / 企画 / 執筆 / 編集 / 分析 / 改善 / SEO を幅広く行う。MarkeZine、Web担当者Forum、ねとらぼ、WorkshipMAGAZINE等で執筆しつつ、Content ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2025/01/17 07:00 https://markezine.jp/article/detail/47920

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