製品の単価・見込み顧客の数などによって、活用方法は様々
MZ:PLAINERを使うのはマーケターだけに限らないかと思います。全社的に活用していくにあたり、理想的な方法やフローがあれば教えてください。
小林:まずマーケティングチームが新規リード獲得のために、ベーシックなデモを作成します。次に営業チームが顧客ごとに、アップセル・クロスセルに向けてデモをカスタマイズ。それをカスタマーサクセスチームがより具体的な顧客の事象にあわせて、さらにカスタマイズしていきます。各部署がカスタマイズして活用するうちに、「痒い所に手が届くデモンストレーションコンテンツ」が生まれてくるはずです。

MZ:PLAINERを起点に部署間の連携も進みそうですね。
小林:ええ、社内で情報の均一化が進むことで、どの部署の社員もプロダクトの価値や課題を理解しやすくなることもポイントです。たとえば、「マーケティングチームがカスタマーサクセスチームに課題を聞きにいく」といった業務の負担軽減にもつながるかもしれません。
MZ:ちなみに、PLAINERはビジネスや商材によって活用スタイルが変わるのでしょうか?
小林:はい、企業によって活用スタイルは様々です。たとえば、低単価で見込み顧客の多い商材の場合、できるだけ営業工数をかけず製品の魅力をダイレクトに伝えるために、サービスサイトでデモを活用するのが望ましいでしょう。一方、高単価で見込み顧客が少ない商材の場合、営業・カスタマーサクセスの手助けとしてデモを活用すれば、受注率や継続率の向上に寄与します。
MZ:現状、「デモ動画」を作成し、サービスサイトに掲載しているSaaS企業も多いです。デモ動画では代替できないのでしょうか?
小林:デモ動画とデモ環境では、コスト面で大きな差異が生まれると考えています。昨今のソフトウェア製品は頻繁にアップデートされますよね。そのたびに動画を編集し直すのは時間もお金もかかります。同様に、顧客の属性ごとに複数パターンの動画を作成するとなると、さらにコストがかかるでしょう。
何より、顧客が実際に体験するプロセスは動画にありませんので、総合的に考えると、デモ画面のほうがメリットは大きいのではないでしょうか。
誰もがテクノロジーの恩恵を享受できる世界を目指して
MZ:最後に、PLAINERの今後の展望について教えてください。
小林:今後はグローバル展開も視野に入れています。日本企業が海外の製品を使うための支援や、日本のソフトウェア企業が海外へ進出する際のサポートも行いたいです。ソフトウェア製品の総合代理店のようなイメージで、海外と日本をつなぐ架け橋となり、市場を活性化させていきたいですね。

また、最終的に見据えているのは「老若男女問わず、誰もがテクノロジーの恩恵を受けることができる世界」の実現です。個人的な話になりますが、私の母はクリーニング店を経営しており、未だに紙の売上伝票を使っています。会計ソフトを導入すれば業務効率が向上するのは明らかですが、導入ハードルが高く、なかなか活用できていません。母のようにテクノロジーに苦手意識がある事業者でも、「頑張らずに」テクノロジーの恩恵を享受できるようになれば、社会は大きく変わっていくだろうと思うのです。
PLAINERはソフトウェアに関わるすべてのプレイヤーと協力し、テクノロジーを活用しやすい世界を創っていきます。