インテージは、CXマネジメントモデル「i-KPIマップ」を開発した。
同マップは、企業の最終目標(売上など)とCXを結びつける分析モデルだ。業績に直結するアクションをKPI(重要業績評価指標)軸で整理しする。
具体的には、顧客の意向(KPI)と感情(感情パス)を体系的に分析し、企業の業績目標(KGI)達成に必要な体感価値(CXファクター)を特定する。これにより、「どの体験が顧客の心を動かし、行動を促し、業績向上につながるのか」が見えている。たとえば、「機能改善→顧客安心感→継続利用意向の増加→売上向上」というつながりが明確になり、企業として一貫した目標達成と、業績・顧客評価・顧客体験の統合管理が可能となる。

特徴は以下の3点。
1.企業視点のKGIと顧客視点のKPIを連携
企業が売上を伸ばすためには、まず「どうすればお客様にもっと使ってもらえるか」の視点が重要だ。企業や顧客ごとに変化する売上構成要素(利用期間・利用頻度・利用単価など)の項目を、顧客視点での「行動意向」で考えることが、KPI設定の第一歩となる。
2.「感情パス(意向につながる感情)」を3つの要素で理解する
顧客が行動を起こそうと思うためには、それを後押しする感情が必要です。同モデルは、この「感情パス(意向に繋がる感情)」を、以下の3種類の指標で分析することで、業界を問わない仕組みを構築した。
ベース満足:「期待通りの品質やサービスが受けられた」という基本的な満足感
エンゲージメント:ブランドやサービスへの「愛着・共感」
スイッチングバリア:競合サービスへ乗り換えるコストや障壁(損をする、切替えの手間など)
3.具体的な体感価値の特定でKPI向上への道筋を明らかに
KPIの真の目的は、重要な顧客体感価値(CXファクター)を特定し、それを向上させることで事業成果を達成することだ。なお、CXファクターとは、顧客が商品やサービスとの接点で実際に体感し、満足度や再購入意向に影響を与える具体的な要素(例:応対スピード、使いやすさ)のことを指す。

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