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第114号(2025年6月 最終号)
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クロスチャネルで伸ばす音声広告プランニング(AD)

日本コカ・コーラの“カルチャー起点”コミュニケーション 注力する若年層向けSpotify活用とは

ファンに刺さった嬉しいサプライズ。Z世代の行動特性とも高い親和性

 その他にも、日本での活用事例が紹介された。いずれもZ世代の特性を意識した設計だ。

「ジョージア」キャンペーンの没入型体験設計

 「ジョージア」のキャンペーンでは、Adoさんとコラボレーション。最大の特徴は、Adoさんの楽曲再生中に本人からのボイスメッセージが挿入されるという、サプライズ要素を含んだクリエイティブ設計にある。

 「最初に広告音源を聞いたとき、驚きました。Adoさんが広告で『Spotifyをお楽しみの皆さん!』と話しかけてくれていると。親和性の高い、普段J-POPやアニソンを聞いている方々向けに配信されているということもあり、オーディエンスをより強く惹きつけられていたようです。クリエイティブとメディア両面から取り組まれている、まさにオーディエンスプランニングの事例だと思いました」(スポティファイジャパン田村氏)

画像を説明するテキストなくても可

 また、同キャンペーンはAdoさんのファンを中心にソーシャル上での反響も大きく、これにもSpotifyならではの聴取環境とZ世代の行動特性が影響しているのではないかと言う。

 「Spotifyはバックグラウンド再生ができるため、LINE以外のソーシャルメディアとの相性も良いと考えています。タイパを重視するZ世代は、音楽を聴きながらソーシャルメディアをチェックするといったマルチタスクを行う傾向があるためです」(日本コカ・コーラ池田氏)

「綾鷹カフェ」における時間軸戦略

 「綾鷹カフェ」のキャンペーンでは、耳残りの良いリズミカルな表現を活かしながら、Spotifyの日中時間帯におけるリーチの可能性も活かしたモーメント戦略が展開された。画面を見ている時は動画広告、そうでない時は音声広告で繰り返しメッセージを届け、限られた接触時間の中で、視覚と聴覚の両面でより効率的に商品価値を伝えている。

 「短尺動画と音声の組み合わせによって、Z世代に対して製品リニューアルを直感的に伝え、効果を最大化することを目指しました。ほぼ同じ音源を使い、Spotify内外で音声を繰り返し用いることでオーディエンスの耳に残るようにしたり、日中の時間帯でのリーチを狙ったりと、キャンペーン全体としての効果も期待できると考えています」(日本コカ・コーラ池田氏)

Spotifyは若年層マーケティングに相性が良い手段

 最後に日本コカ・コーラ池田氏は、あらためて若年層へのアプローチの重要性を強調したうえで次のように語った。

画像を説明するテキストなくても可

 「ここまでお伝えしてきた通り、Z世代、若年層は、表面的で画一的な情報に魅力を感じません。彼らのカルチャーを把握・理解し、そのカルチャーに自然に入り込み、共感できる体験を提供することが成功のカギです。

 そのため、私たちは若年層へのアプローチにおいて、音楽を重要なパッションポイントの1つと位置づけ、音楽を軸とした広告キャンペーンも展開しています。

 音楽には人の心を動かす力があり、各アーティストにはそれぞれ熱心なファンがいらっしゃいます。アーティストとのコラボレーションを通じて、特定のファン層に効果的にリーチし、エンゲージメントを高めることができます。

 本日紹介した、私たちの取り組みやマーケティングに対する考え方が皆様の今後の活動において少しでもお役に立てれば幸いです」(日本コカ・コーラ池田氏)

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この記事の著者

和泉 ゆかり(イズミ ユカリ)

 IT企業にてWebマーケティング・人事業務に従事した後、独立。現在はビジネスパーソン向けの媒体で、ライティング・編集を手がける。得意領域は、テクノロジーや広告、働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:スポティファイジャパン株式会社

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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2025/07/09 10:00 https://markezine.jp/article/detail/49198

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